h+diet laboratoryのブレッドシリーズは、これまで一貫して栄養学と生理学に基づいた設計を追求してきました。しかし開発当初から、私自身の中には「小麦粉や米粉、砂糖を使わず、それでいて日常的に食べ続けられるほど柔らかいパンを作りたい」という明確な理想がありました。当時はまだ、その理想を実現するだけの技術力が私には備わっていませんでした。
それから3年という月日をかけて、素材の特性をひとつずつ見直し、物理化学的な反応を何度も検証し直しました。小麦粉などの「つなぎ」に頼らず、油脂も抑えながら、しっとりとした食感を維持するにはどうすればよいのか。試作を重ねる中で、解凍後の水分状態を緻密に制御する手法を編み出し、ようやく納得できる品質にたどり着きました。この『フィットブレッド』は、3年の歳月をかけてようやく形になった、私たちのひとつの到達点です。