自然に寄り添う畑から、未来へ。

気候変動や自然災害が身近になり、「環境にいいものを選びたい」と思う人が増えています。「たべるとくらすと」には、自然の力に寄り添いながら、作物を育てる農家さんがたくさんいます。
農薬や肥料に頼らず、草や虫とも共に生きる畑。土と対話しながら、それぞれの方法で環境と向き合う4つの農園をご紹介します。食べることで、未来の環境を守る。そんな一歩を、今日からご一緒しませんか。
地球を家族のように思って。 目指すのは平和で、持続可能な畑

佐賀県鹿島市の山あいにある、夫婦で営む小さな農園「BIG FAMILY FARM(ビッグファミリーファーム)」。農薬も化学肥料もたい肥も使わず、草や虫とも敵対しない。機械やビニールマルチも使わず、すべて手作業で土と向き合っています。
風も虫も、畑の仲間
草は刈ってその場に敷き、やがて土へと還る。虫や鳥、風や太陽も、畑の仲間。そんな自然の循環を大切にしながら、野菜たちは静かに、力強く、育っていきます。どんな畑で、どんな想いで育ったか。食卓に届くまでの物語もまるごと感じていただけたら嬉しいです。

いのちを余すことなく
野菜は食べものである前に、ひとつのいのち。だからこそ、廃棄はせず、余った野菜は味噌などに加工して、最後までおいしく活かしきる工夫を重ねています。
生き物たちと土をつくり、種と命を継ぐ 生命力あふれる完全露地栽培の旬野菜

千葉・君津の里山にある「ののま自然農園」は、農薬も肥料も除草剤も使わずに、自然の力を借りて野菜を育てています。畑では年間およそ50品目もの野菜を栽培。肥料に頼らない分、自らの力で根を深く張りながら、たくましく、そしておいしく育ちます。
自然の循環
草は刈ってその場に置き、土に戻す。それを分解してくれるのは、ダンゴムシ、ミミズなどの微生物たち。さまざまな生き物が力を合わせて土を耕し、保水性や通気性、養分保持力に優れた、豊かな土をつくってくれます。人の手で肥料を与えなくても、自然の循環があれば土は育つ。その信念のもと、ののま自然農園の畑はつくられています。

米も餅も、手から手へ
旬の野菜づくりのほか、昔ながらの「はざかけ天日干し」で育てたお米も栽培。品種も豊富でどれも風味豊か。そのお米で手づくりするお餅も人気で、毎年年末年始に予約販売しています。
バナナの葉も、茎も、土に還す 土の力を最大限に引き出す循環型農業

神奈川県・南足柄の「金太郎ファーム」は、体にやさしい作物づくりをしたいと、農薬・化学肥料不使用栽培に挑戦し10年。バナナの葉や茎などはすべて土に還し、落ち葉堆肥・竹チップ・竹炭・もみ殻・微生物資材などを活用。土の力を最大限に引き出す、循環型農業を実践しています。
地球にやさしく
不耕起栽培を取り入れ、トラクターの使用を抑えることで脱炭素にも貢献。さらに、国産バナナなので輸送エネルギーも抑えられています。持続可能な農業のかたちをバナナを通じ、お客様が身近に感じられる生産者でありたいと願っています。

ぜんぶが主役
なんと皮まで食べられるという”金太郎バナナ”。グロスミッシェルという品種は、ねっとりした食感と上品な甘さが特徴。皮にはカリウム、食物繊維、ポリフェノール、必須アミノ酸など栄養豊富!バナナ丸ごとお楽しみください。
農薬を使わず、自然とともに40年 種から育てる在来のお茶と和紅茶

熊本の山の頂上に広がる「あまたま農園」は、農薬・化学肥料・除草剤を一切使わない、JASの認定のお茶農園。この地で40年以上、自然とともにお茶づくりを続けています。茶畑では、品種改良をしていない在来茶を、種から栽培。苗ではなく種を蒔くことで、根は深く伸び、大地の栄養をしっかりと吸収して強く育ちます。この栽培法は今では国内でも希少。
全てに手仕事
小さな茶園だからこそできる丁寧な手しごとを大切に、栽培から製茶、ラベルづくりに至るまで、すべて自分たちの手で行っています。自然に寄り添い、まっすぐに育てたお茶には、深い香りと、凛としたおいしさが詰まっています。

香りで選ぶ
自然に寄り添い、まっすぐに育てたお茶には、深い香りと、凛としたおいしさが詰まっています。すっきり飲みやすい和紅茶も人気。香ばしく力強い焙煎の「天(Ten)」、やわらかく甘みの広がる「空(Kuu)」。どちらも農園自慢の和紅茶です。
食べることで応援できる、環境への取り組みがあります。ご紹介しきれなかった農家さんの作物も、ぜひご覧ください。