私が養鶏を始めたころ、田舎の地域行事の際、お昼ご飯の一品おかずとして、私たちの卵を使用した、だし巻き卵をふるまう機会がありました。皆さんに「美味しい」と喜んで頂けるよう、頑張って腕を振るいました。
皆さんにこにことだし巻き卵をほおばって頂き、うれしかったです。
その時、てっきり「美味しい~」という声が聞こえるかと思いきや
「昔の卵はこんな色だったな~」
という声が、あちらこちらから聞こえました。
昔の卵の色?
という事は、今私たちが食べている卵と、昔におじいちゃんやおばあちゃん達が食べていた卵の色は違うのでしょうか。
私はその時まで、鶏に与える餌や水などにこだわってきましたが、「卵の色」について考えたことはありませんでした。
私たちの卵黄の色は、レモンイエローです。
その為、「色が濃いほうが栄養があるよ」「色が薄いのは栄養が足りてないんじゃないの?」と言われたこともありました。
心配になり調べてみると、卵黄の色の違いで栄養価に差異は無いと、日本養鶏協会が公式ホームページに明記していました。
ですが、どうしても現在の「こだわり卵」や「美味しい卵」のイメージは、だいだい色や真っ赤の濃い黄身をしているように思います。
どうして黄身の色が違うのでしょうか?
その時は気が付きませんでしたが、鶏に春夏秋冬のものを与えて育てていく中で、黄身の色が変わるのは「鶏に与える餌によって変わる」のだと気が付きました。
緑餌(野菜等)を多く与える季節には、いつものレモンイエローより、ふんわりオレンジ色になります。
また、私たちは与えておりませんが、唐辛子パウダーやパプリカパウダーによって、黄身の色が赤く変化する事もあるそうです。
また、高齢のお客様から「昔、子供のころに食べた卵の味がして、うれしくて、美味しくて、ご連絡しました」といった嬉しいお電話を頂いたこともありました。
昔のおじいちゃん、おばあちゃん達が育てていた鶏たちにはきっと、季節に育つ自然な野菜や、野草で育ったから、黄身の色がレモンイエローだったのかなと思うと、「昔の卵はこんな色だったな~」と言われて、少し私たちの卵が誇らしく思えるきっかけになりました。