新米特集

生産者のお便りとお知らせ

お米の保管につきまして2024/8/1

みなさま暑い季節いかがお過ごしでしょうか

鹿児島も毎日暑い日が続いています。 7月上旬に田植えもなんとか終わりまして、それから毎日畔の草刈り、田んぼの中を田車をかけたりして草取り、ジャンボタニシに食害されてしまった箇所の補植などなどを続けてきました。暑くても休んではいられません。季節はどんどん進んでいきますし、暑ければ暑いほど雑草は縦に横に伸びていきます。農薬を使わないでお米を育てるということは、そういうことなんだと思います。

自分は田植え開始からほぼ畑に上がれなかった(畑はちょっと山の上にあります)のですが、先週は久しぶりに畑に上がる時間を取れました。いつも田んぼにいるので、畑の景色を見られると本当に嬉しいです。といっても、畑に上がってもやることは草刈りなのですが笑

さて、実はこのひと月ほどで二度、同じご指摘がありましたので、もしかして他の方のところでも同じようなことが起きているかもと思い、こちらで発信させていただきます。どちらもお米に虫が湧いてしまったとのことでした。  状況としては、古代米を常温で(冷暗所)保管していたということです。 古代米は普通のお米と比べて少しずつ食べることが多いため、回転が悪いということもあります。また餅種のお米のため虫が湧きやすい種類ではあります。そして、この夏場の暑さもあります。虫が活発に動きやすい状況があると思います。

 古代米はぜひ冷蔵庫で保管していただきたいと思います。

お米なので虫がつくことは自然です。どちらも一緒に置いておいた他のお米には湧いていなくて、うちのお米だけ大量に湧いていたとのことでした。  まずはこちらで保管している際にすでにコクゾウムシがついているということは正直あります。これまで10年以上、常温で籾の状態で保存していました。夏場はどうしても虫が湧いてしまいます。ただし、籾で置いておりますので、籾摺り(玄米にする)段階では虫は全て除去されております。出荷時には虫はついていないという状態です。ですが、虫の卵までは完全に除去できない可能性があります。大量に湧いてしまったのは、卵から孵った虫が繁殖してしまったからだと思います。なので、一般に流通するお米より虫が湧きやすいお米ではあるかもしれません。  先月からお米を低温で保管する倉庫(保冷庫)を導入しましたので、今後は冷蔵状態で籾で保存するという体制が取れますので、今後は虫がつくことはありません。普通流通しているお米はこうした保冷庫で保存されていて、虫がつきにくいと考えます。

私たちも、ゼロから農業を初めてここまで走り抜けてきました。  生産するための投資に関してはこれまでどうにかお金を掛けてきましたが、保管するための巨大な冷蔵庫を買うお金をどうしても作れませんでした。  トラクター買うだけで本当に大変なんです。そのほか、田植え機やお米の収穫に使う刈り取り機、脱穀機も要りますし、一昨年はようやくコンバインも買いました。  そして、ようやく今年、6月、お米を保管する保冷庫を買うことができました。14年かかりました。この保冷庫だけで300万円し、その他倉庫の改修などにもかなりお金が掛かりました。それはもう目ん玉が飛び出るほどの金額です。年間売り上げの3割にもなるなります。自分で言うのもあれですが、めちゃくちゃ頑張りました!本当にこうした設備投資するということは大変なことです。  もちろん今回設備投資ができたのも、みなさまがお米を買ってくださったおかげです。その売り上げを頑張って貯めておいて、使わせていただきました。

今後、新米の収穫後からにはなりますが、虫の卵も一切ついていないお米を販売することができると思います。2024年11月ごろから開始する新米からはこういった体制になります。それまでのうちのお米は虫が湧いてしまうかもしれません。古代米は冷蔵庫で保管していただけたら幸いです。

古代米以外の普通のお米に関しては量の関係で冷蔵庫は難しいかもしれません。もし小分けにして冷蔵庫に入れられたらベストですが、なるべく早く食べ切る、家庭用精米機で精米・分搗きにして食べる、もし虫が湧いてしまったら少しの時間天日干しする(干し過ぎ注意です!)などご対応いただけたら本当に幸いです。  お客様目線で考えると、当然虫が湧かないお米がいいです。たくさん虫がいると気持ち悪いです。虫が湧いてしまって、本当に申し訳ありません。  でも、お米に虫が湧くのは農家としては当たり前と思っています。虫の立場になって考えると彼らはただ生きているだけです。彼らのような虫たちがいないとやはり世界は大変なことになります。  私たちのお米もこれからはそれなりのエネルギーを使って保管することになります。(夏場まで保管しておく必要がある分だけ保冷庫に入れて冬場のうちに販売しきる分は石蔵で冬場の低い気温を利用しての保管となると思います。)  そして、保冷庫に入れるお米も籾で保管する予定です。これはなかなかすごいことだと思います。普通保冷庫に入れる際には玄米にして保管するのが一般的ですが、うちではこれまでと変わらず籾で保管したいと思っています。籾でその都度皆様に玄米に調整したてのお米をお届けできたらと思います。

最後にうちのように新規就農者で、移住者で、農業機械などもゼロからスタートという農家のお米は同様に虫が湧いてしまうことがあるかもしれません。虫が湧くとはどういうことなのか、虫がわかないお米があるとしたら何故なのか。何が環境に優しくて、農家に優しくて、何が自然なのか、自然ではないのか。答えはありませんが一緒に考えて行けたらと思います。勝手なお願いにはなるかもしれませんが、それでもそういった農家を応援してもらいたいと思っています。虫が湧くお米もあるんだと。  そうしてたとえ虫が湧いてしまっても、継続して応援してもらいたいと思っています。できるだけ、こちらも交換など対応できたらと思います。うちはこうして応援を継続してもらったからこそ、保冷庫を導入することができています。 これからも応援してくださる方のために暑くても頑張って毎日汗と泥にまみれて頑張ります。どうぞよろしくお願いいたします。

山田一生 かえるすたいる

こちらは最近の黒米、元気です! 今年の新米も楽しみにしていてください!田んぼの近況ももっとブログに上げていきたいとは思っています!よろしくお願いします!

かえるすたいる鹿児島県(米)

私たちは生き物がたくさん生きられる田んぼを目指して、日々田んぼに向かっています。 その田んぼで育つ自慢のお米は、無肥料・無農薬、乾燥はハザかけ天日干し、タネは自家採種したものを使用し、稲の力を最大限に引き出すよう細やかな手作業で大切に大切に育ててきました。 鹿児島の太陽を浴びて、大隅半島の綺麗な水で育った自慢のお米を皆さまの食卓へお届けします。


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