苗代に種蒔き
4月16日、苗代に種蒔きしました。 あしがらハーモニー畑の田植えは、大苗の1本植えです。 そのため苗は田んぼの一角を苗代にして、約6週間かけて育てます。
大苗をつくる意味
1つは草対策で深水にするためです。 常に8cm以上の水があると、田んぼ雑草のヒエは全く出ません。 もう1つは、分蘖(ぶんげつ・根のきわの茎が枝わかれすること)のはじまった大きな苗を植えることで、葉が茂るのが早く、雑草(主にコナギ)に光を与えないためです。
水稲の有機栽培で一番大変なことは、除草かもしれません。 田んぼが草だらけになると収量が落ちるうえに、草の種が混じって品質が落ちることもあります。 そのために、慣行栽培では、除草剤(これもヒエ用とヒエ以外用とあるのです)を数度播きます。 有機栽培では除草剤はもちろん使いませんから、生えてきた草を抜くか、生えないようにするかです。あしがらハーモニー畑でも、以前は手押しの除草機を使って、すべての田んぼの稲の間を縦横、2度ずつ押していました。黙々とひたすら押して歩くだけですが、6月の暑い日差しを受けながら何日も何日も大変でした。 今は、稲葉方式で代掻きを工夫することと大苗の深水で、基本的には除草作業から解放されています。 そのための大苗づくりです。
1週間前に緑肥のレンゲを刈って荒起こししておきました。 そこへ水をいれてトラクターで代掻きします。 毎日苗を見て歩くので、間はあえて耕さず硬いままにしています。
種籾は、田んぼの横の水路に漬けて、芽を覚ましたもの(芽がふくらむ=鳩胸になる、ところまで)を一晩水を切って、ぱらぱらと。 ごくごく薄播きです。
そして、籾殻燻炭もまきます。
正面の黄緑色は桜の大木の列です。 例年、桜吹雪のなか種蒔きをしていますが、今年はすっかり葉桜でした。
最後に、保温と鳥よけ(種籾がスズメやカモに食べられないように)が目的の穴あきビニールトンネルをかけます。
芽が出て少し大きくなるまでは水やり感覚で一日一度水を入れ、大きくなってきたら水を張ります。 芽が出揃うまでは、毎年、落ち着かない気分です。