私たちが家業の海苔養殖を引き継いだのは、今から約15年前のことです。
後継者がおらず、長く続いてきた海苔づくりを終えることも考えられていたなかで、「この有明海の景色を変わらず100年後にも残したい」という思いから継承を決めました。
有明海への海苔の漁場づくりは9月から始まります。そして海苔の漁期である12月から3月は、天候や潮の変化を見ながら、昼夜を問わず海苔の世話をする日々が続きます。
海苔はまるで赤ちゃんのよう。
日々変化し続ける自然のなかで、海苔の養殖方法やその年の天候、海況に合わせて、わずかな変化を見逃さず、その時々の海苔の状態を見極めながら、手入れや収穫を行います。
小さな手間を惜しまずに、海苔と向き合い続けることで、極上の食感や風味、うまみへとつながるのです。
近年は海水温の上昇など、海の環境の変化による難しさも増えました。
それでも、持続可能な海苔養殖を目指しながら、できる限り良い海苔を育て、未来に残したいと考えています。
私たちは、日本の伝統食材として古くから親しまれてきた海苔の魅力を、味だけでなく、生産の背景や有明海の物語とともに皆さまへお届けしたいと思っています。
全国の海苔漁師とのつながりも大切にし、情報や知恵を分かち合いながら、100年後までつづく海苔づくりを探求しています。
大切なご家族との食卓で、作り手の姿を感じながら味わっていただける海苔を、これからも丁寧にお届けします。