久しぶりのタルト。熊本のホテルへ、レシピを届けてきました。
久しぶりにレシピ考案の依頼をいただきました。熊本県のホテルが、このたびリニューアルオープン。そのデザートメニューのレシピを、という嬉しいお仕事です。
熊本といえば、柑橘の産地。その土地ならではの素材を活かしたデザートを、というご依頼でした。 完成したのは、「柑橘とホワイトチョコレートのタルト」です。 さくりとしたパートシュクレのリングに、ふんわりと焼き上げたアーモンドケーキ。その上に、なめらかなレモンカードをしのばせ、ホワイトチョコレートのガナッシュをモンテして絞ります。シロップにくぐらせた柑橘のセグメントを立体的にのせて、細く刻んだ柑橘の皮のコンフィをあしらい、フリーズドライパウダーとグリーンのハーブで仕上げました。 ひとつのタルトの中に、柑橘を何層にも重ねています。果肉の瑞々しさ、皮のほろ苦さ、レモンカードの酸味、ホワイトチョコレートのまろやかな甘さ。それぞれが引き立て合うように、配合と組み合わせを考えました。

レシピ考案で大切にしているのは、「ホテルのキッチンで、スタッフの方が安定して再現できること」です。 どれだけ美味しいレシピでも、作り手が変わるたびに仕上がりがばらついてしまっては意味がありません。工程の順番、温度の見極め、絞り方のコツ。そういった細かいところまで、できるだけ丁寧にレシピに落とし込みます。 試作は、家族が試食係です。「もう少し酸味が強い方が」「ガナッシュが重くない?」と、遠慮のない意見が飛んできます。何度も作り直して、ようやく「これは美味しい」と言ってもらえた一皿が、この写真のタルトです。

熊本のホテルに訪れた方に、この柑橘のタルトが届いていると思うと、とても嬉しくなります。

