敬老の日

先日、電話がかかってきました。

「宮嵜さん?今から行くから!場所どこだっけ?」

耳を少し離したくなるほど元気なお声に、驚きながらも行き方を説明しました。

その後も、何度も電話をしてはなかなかお会いできず、お迎えに行ってようやく会えました。

いらしたのは、78になる男性で、とても元気な声でお話してくださいました。

「実は去年ガンが見つかって余命1年って言われてね、来月でその1年になるんだ。でも働かないといけないんだよ。手術したら働けないし、内臓とっちゃったら、身体ガタガタになると思うんだよ。」

「それでね、去年たまたまこの新聞見てさ、この笑顔と内容読んで、「これだ!」って思ったの。だからね去年の年末にお宅へ行ったんだけど、留守でさ。それでまた別の日に行ったら迷っちゃってさ。そんで、今回電話してきたんだよ。」

「ナビもスマホも使えないから、息子がね、電話番号だけ分かればなんとかなるっていうからさ。それだけ持って出てきたんだ。3回目でようやく来れたよ。」

そういって、鉛筆で電話番号が書かれた私たちを紹介してくれている「ちいき新聞」を見せてくれました。 ※ちいき新聞とは、千葉県内一部で配布されている地域情報誌です。

それは、半年以上前に発行された新聞でした。

お身体の事、お酢のこといろいろお話した帰り際、お客様がポツンと話し始めました。

「俺さ、本当はいつ死んでもいいんだけど、趣味があってね。それをね、老人ホームに行って披露するんだよね。」

「俺も老人なんだけどね(笑)。けどさ、頼まれたら行くでしょ。」

「そしたらさ、この前ね、人生で一番恥ずかしかったんだけど、「冥途の土産にサインが欲しい」って90のばあさんに頼まれたの。恥ずかしいでしょ。けど頼まれたから書いたんだよ。」

「だからさ、もう少し頑張って生きたいんだ。喜んでもらいたいし。これで少し生きながらえるかな?」

「お酢が無くなったらまた来るよ」

サインの話を恥ずかしそうにした後、素敵な笑顔で帰られました。

また、元気な「今から行くから!」のお声、お待ちしています。

酢之宮醸造所千葉県(醸造所)

酢之宮醸造所は生きた酵素を身体にお届けする醸造所として2013年千葉県香取市にて開業いたしました。
代表の宮嵜博之は20代で難病を患い、柿酢を用いた食養で快癒した経験をもとに、自分たちの手で高品質の柿酢を造ることを決意。
自然なくして身体を整えることはできないという信念のもと、酢酸菌と酵素が生きている「酵素酢 柿の神髄」を販売しております。

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