2018年から始めた棚田での米作り。ほぼ初心者なのに、栽培期間中農薬や化学肥料を使わないと高いハードルを設定した1年目。ワサワサ生えてくるヒエに除草の手が追いつかず、地域のお母さんの強力な力を借りて“田の草採り”をし、なんとか乗り切ったものでした。
3年目の2020年、冬の間に探した新潟県農業技術研究所が開発した除草機に一縷の望みをかけ、さらに担い手がいなくなった棚田を1枚増やしてのスタート。途中、アオミドロの水中攻撃に遭遇しつつ、除草機の効果を実感しながら7月に入ることができました。
田んぼのなかだけでなく、その周辺の環境も大事なんだと整備を進めるなかで気づくことがあります。
それは、田んぼのまわりに様々な素材があること。フキ、ヨモギ、ワラビ、ウド、コゴミ、セリ、ミツバ、桑、柿など、食用や飲料に加工できるものも多く自生しています。
田んぼに害虫が寄ってくるのを防ぐため除草をするその先に、食につながる魅力的な植物との出会いがあります。自生する植物がもつ生命力。その力をもって食に変換していきたいと考えています。