2021/03/21
つくしが顔を出し始めると、次々に草木の変化が目に留まるようになります。<br />「あ!春が来た!」<br />・・・・。<br />果樹園の仕事をするようになりました私、まずはそんな心の声は発さなくなりました。<br />「まずい!春が来てしまったぁ~っ!」<br />冬の間の景色というのは、とても静かなものです。<br /> 見た目にはジッと止まっているように見えますので、<br /> こちらも、冬の仕事は、顔が痛いくらい寒いですし畑の静かな空気感に甘んじて、<br />ゆっくりとしたテンポで仕事をします。<br />寒い畑で温かい飲み物は格別です。<br />ゆっくり作業をしてお茶休憩たっぷりとなります。<br />妹に至っては、カエルの卵なんかを毎日じっくり観察していて そこいらの小学生より熱心です。<br />
2021/03/07
生でかじった途端、顔面の血の気が引くほど渋い柿が<br />冬の寒い空気に晒されて、びっくりするほど美味しい食べ物に変わる。<br />自然も天才ならこの発見をしてくれた昔の人も天才。<br />そんな干し柿を作るようになりました。<br />おばあちゃんが、大きいザルに山盛りの渋柿を<br />ひたすら剥いていたのが、気がつくと軒に綺麗に縄で結んで掛けられます。<br />綺麗なオレンジ色の実が軒いっぱいに吊るされていると、、、。<br />やっぱりちょっと気になります。<br />渋が抜けるのがどれくらいかはわからないので、子供の私は<br />手の届く一番下の方の柿を少しかじってしまいます。<br />「!…。」<br />大抵のつまみ食いは、バチが当たります笑。<br /><br />
2021/02/03
ほっぺの感覚が無くなるほど寒く冷え切った朝は<br />道の脇の霜柱を友達と競う合うようにして踏んづけて歩いて登校したものです。<br />霜柱ができている場所は毎日の登校でよくわかっていますから、<br />霜柱がありそうな朝は、いつもより早足で目的地に歩いて行きます。<br />学校へ登校するのが目的ですが、子供には、もっと別にもっと大事な目的地が道中に待っているものなのです。<br />ボリボリボリボリ〜!<br />「わぁ〜」 この感触が音がたまりません。<br />お目当の霜柱を片っ端に友達とボリボリボリボリ踏んでいきます。<br />音がしなくなるまで、ひたすら踏んづけて、<br /> また次の霜柱群生?地帯へ足早に向かいます。<br />途中、水たまりに氷が張っていたらもう大変です!<br />我先に氷を踏んづけたくて、大騒ぎです。<br />大抵は上級生のお兄ちゃんが一番に踏んづけてしまいます。<br />小さい子供は、割れた氷をさらに踏んづけて踏んづけて<br />それでもやっぱり、それは楽しいのです。<br /> 耳がちぎれそうな冷え切った冷たい朝の登校だからこその楽しい登校でした。<br />
2021/01/24
瀬戸物は大事に割らないように扱うように教えられます。<br /> 食器を触る小さな子供の手には常に一定の緊張があります。<br />「壊れたら、元に戻らない。」<br />そういう事も、食事の中で食器を扱いながら知っていくのでしょう。<br />そんな日常で、割っても全く叱られないことがありました。<br /> 冬になると池に氷が張ります。<br />
2021/01/17
小さい時、隣のおばさんが花が大好きで庭に色々な花を育てていました。<br /> 我が家は、「盆栽」の庭なので、鮮やかな香りのいい花でいっぱいの庭は絵本の世界のようで 大好きでした。<br />中でも大好きだったのが「ムスカリ」<br />時期が来るとそこかしこに群生しているムスカリが一斉に咲き始めます。<br />子供で、背も高くないからムスカリとの距離が近かったせいでしょうか?<br />母とおばさんがおしゃべりに花を咲かせている間ずっとムスカリを眺めていました。<br /> コロコロとした小さな紫の花が可愛くて、<br />幼い私の心を完全に奪っていました。(笑)<br />どんな感情で魅了されていたのか定かではありません。<br />ただ言えるのは、今の私よりずっと野生的?動物的?な感覚の何かでムスカリを楽しんでいたということです。<br />数年前、夫が玄関先にムスカリを植えていました。<br />咲くと私より嬉しがりはしゃいでいるのが可笑しくて、<br />しかも私に<br />「この花、ムスカリっていうねん。可愛いやろ〜。俺この花大好き!」<br />そう言っていました。<br />私が子供の頃<br />一番大好きだった花を指しながら(笑)<br />結婚した理由がわかる気がします。<br />

2021/01/14
いよいよ寒くなってきたので、ストーブに火を入れました。<br /> 冬本番です。<br /> 私は寒いのが大の苦手なので少し寒くなってくると<br />「ストーブはまだか?」<br />「ストーブはまだつけないのか?」<br />「そろそろストーブをつけておくれ!」<br />と夫に言うのですが、体温が高めなのか<br />コツコツと蓄えた薪を使うのが惜しいのか<br />なかなかストーブを入れてくれません。<br />毛布にくるまり暖をとりながら<br />「ケチゴリラ」(夫)に凍えてるアピールをしていました。<br />それは数年前までのお話。<br />今では 秋が深まると<br />私はえっちらほいさとコタツを準備します。<br />毎年夫とのこのやり取りを繰り返し、寒さをこらえていたのですが、<br /> 日本には天才的発明「コタツ」があるではないか!!!と。<br /> それ以来、私はとても平和的に冬への移行を迎えられるようになったのです。<br /> 「コタツ」<br />こんな素敵な文化のある日本に生まれて本当によかった。<br />首までコタツの中に入りながらしみじみ思ってしまいます。<br />夫よ、ストーブなくても氷点下だって超えて見せるわよ!<br />コタツさえあれば冬の私は無敵です。<br /> 毎年同じ時期に夫はストーブに火を入れます。<br />夫は、今年初めての火を眺めながら静かに過ごします。<br />縄文時代からの記憶が目覚めているんだろうな。<br />と夫の背中を見ていつも思います。<br /> 夫が狩に出かけて行った後(笑)<br /> 犬が大好きなものをいっぱいストーブの前に運んできていました。

2021/01/12
幼い頃お餅つきは、最高に楽しい行事でした。<br /> 竃(かまど)で餅米を蒸し始めると家中「お餅つき」の匂いに包まれます。<br /> 子供二人ぐらいなら十分行水できるほどの大きな桶に餅取り粉がたっぷり入っていて、真白な雪景色のようです。<br />忙しく準備をするお爺ちゃんとお婆ちゃんの傍らでチョロチョロと3人姉妹は お待ちかねです。<br />妹の背ほどの大きな臼に蒸したての餅米が入ります。<br />湯気で、しばらく何も見えません。<br /> 演歌のスモーク状態です。<br />そこに現れるは、杵を持ったお爺ちゃん。<br /> さながら、幼い私たちにはエンターテイメントショーです。<br />お爺ちゃんが杵で餅米をまとめながら、<br /> 「ええかぁ?」<br />「はいどうぞ。」<br />掛け声とともにお婆ちゃんとお爺ちゃんの共演が始まります。お餅つきの始まりです。<br />お爺ちゃんが杵を一振りする毎に、餅米がもっちりとお餅の姿へと近づいていくのを見るのは、ワクワクします。<br />お婆ちゃんの合いの手はドキドキハラハラです。<br />熱すぎてお餅を上手く返せない回もあります。<br />「お婆ちゃん頑張れ!」<br />心の中で、熱さと合いの手のタイミングの戦いをしているお婆ちゃんにエールを送ります。<br />お婆ちゃんの手は真っ赤です。<br />お餅がつきあがると、お爺ちゃんが大きなお餅を臼から桶に移します。<br />すかさずお婆ちゃんはお餅を小さくちぎっていきます。<br />私たち姉妹とお爺ちゃんでクルクルお餅を丸めていきます。<br />「ホッホ〜!熱い熱い!」お婆ちゃんは体をよじらせながら、あつあつつきたてお餅と格闘です。<br />そんな格闘をよそに、丸めたお餅を3人でパクパクもぐもぐむしゃむしゃ。<br /> これが一番美味しいのです❤️<br />口の周りに白い粉をつけて頬張るつきたてのお餅。<br />この一連の作業を何回も繰り返し、お正月のお鏡の準備が完了です。<br />座敷いっぱいに広げられたお餅を時々触りに行っては口にほうばって戻っていました。<br />
2021/01/05
薪との暮らしは、生まれた時から。<br /><br />お婆ちゃんが薪でお風呂を沸かしている時、<br />お婆ちゃんのそばに座って「パチパチ」と薪が燃える音と、煙の匂いの中で<br />ただお婆ちゃんの仕草を眺めていました。<br />ぼーっと。<br />薪が燃えると甘い香りがしてきます。<br />おばあちゃんの近くの竃(かまど)の壁には、<br />私が描いた鶏の絵が逆さまに貼られていました。<br />生まれてきた妹が夜泣きをしなくなる「おまじない」の絵です。<br />効果があったのか無かったのかよく覚えていませんが<br />妹たちが大きくなるまでずっとその絵は貼られていました。<br />お風呂は新しくなりましたが、<br />父は薪でもお風呂がわかせるように<br />わざわざ御釜を取り付けました。<br />山の暮らしは、いろいろ仕事がつきません。<br />
2020/11/24
「竜の卵」<br />昔、母方のおばあちゃんとそれを探し回ってたんぼや道脇を<br /> ずーーーっと歩いたことがあります。<br /> おばあちゃんが言う「竜の卵」は、小さかった私にはとんでもないお宝に思えていました。<br /> おとぎ話に出てくる竜は、たいていの場合財宝とセットでの登場です。<br /> 探す道すがら、おばあちゃんが卵について詳しく教えてくれます。<br /> 「小さくて、とても綺麗な青い色をしているの」だと。<br /> 私はその言葉を聞いて、勝手に変換していきます。<br /> とても綺麗→キラキラ<br />青い色→宝石<br />ゆえに竜の卵→キラキラの青い宝石<br /><br /> もう、見つけるしかない!<br />と。<br />
2020/11/22
わんこと約束の場所へ<br /> 早起きしてお散歩です。<br /> 一面に咲くこのコスモスはどう目に焼きつければいいのでしょうか?<br />見渡す限りに広がるコスモスの花。<br /> なれるものなら「風」になってこの畑の上を駆けたい気分です。<br /> うちの犬の目線では見えない景色ですので抱っこです。<br />この景色の良さわかってるのかしら?<br /> やっぱり他のワンコさんの手紙をクンクン読むほうが興味あるようです・・・。<br /> あちこちの手紙を読んでは返事を書いています。<br /> 私とワンコそれぞれに朝の散歩を満喫しました。<br /> 途中で柴ワンコさんにあいさつ。<br />
2020/11/16
父の二十歳からの趣味は盆栽。<br /> サザエさんを見て育った私にはサザエさんちの庭の盆栽の数が「少ないな〜サザエさんち。」<br /> そんな風に思っている程、家の庭は盆栽でいっぱいでした。<br /> 夏になると、水やりを任されます。<br /> 子供ですから、いい加減な水やりです。<br />盆栽を見れば、私の水やりがどんなものか一目瞭然ですから、<br /> 夜、仕事から帰った父はとっぷり日が沈んだ暗い庭で盆栽に水やりをします。<br />嫌な予感です。<br /> 次の朝、案の定父に呼ばれて<br />「私の水やりでは土の中に一滴も水が届いていない。どんな水のやり方をしているのか」と問われました。<br />実際に私流の水やりをして見せました。<br />すると父に、盆栽の苔の裏を見せられて驚きました。<br />からっからの土。<br /> 父に見られているわけですから、普段より断然丁寧に水をやっているにもかかわらず<br /> 地中は乾いたままだったのです。<br /> 考えてみると、庭の盆栽で季節や自然のことも色々体験しています。<br /> 梅の花がいい香りだという事<br /> いい香りすぎて、幼い妹が梅の花を全部摘んでしまったときの父の顔<br /> 美味しそうな赤い実がどうしても食べたくなってしまい食べたら、全く食べれたもんじゃなかった衝撃の味<br />

2020/11/11
少し紅葉してきました。<br />と、思っていたら急に寒くなり始めました。<br /> 朝起きると真っ先にその辺りにあるちょっと暖かそうな上着を着ます。<br />お布団の温みがあるうちに大急ぎで、靴下もレッグウォーマーも装着です。<br />その勢いのまま家事を始めます。洗濯を洗濯機に託し、<br />床掃除をしながら夕飯の献立を ぼんやりと考えます。<br /> 考えあぐねた結果今夜の夕ご飯は、、、<br />「鍋」 いろいろ考えました。<br />ハンバーグやトンカツや筑前煮、、、<br />で、<br />「鍋」<br /><br />の献立のその先に<br />「鍋」<br /> もう、あらがえません。<br />寒くなって来たら、紅葉が始まったら、<br />私の夕飯の着地点はここなのです。<br />