島根県は大麻山麓の大自然に抱かれた放飼の里「やすらぎ」

潮風吹く、大麻山麓の大自然で養鶏場を営んでいます。 やすらぎの放幸卵は、放し飼いでストレスなく、山水を飲んでのびのびと育ったゆとり(当養鶏場において交配させた固有の鶏の名称)の卵です。 こだわりは、何と言っても放し飼い。 それは人に限らず、動物全てにおいて一番だと信じています。 なぜなら、人も動物もストレスは、色々な病を引き起こしてしまうからです。 餌も自然の虫、草(やすらぎでは、スーパーフードと言っています)が大好きでよく食べます。 そして足りない物は補ってあげて、勿論、農薬不使用、化学肥料、遺伝子組み換えの物は一切なく、極限まで自然食です。 過去、当養鶏場の卵を食べられたお客様が、「私は卵アレルギーだけど、ここの卵はアレルギー反応が出なかった」、「私の子供が卵アレルギーだけどここの卵は大丈夫だった」など、数々のお言葉をいただけた時は、自分がやっている飼育方法は正しかったんだ、と心から思えました。

自然な姿の鶏が躍動する、鶏の里を作りたい
私は大阪で産まれ、ずっと大阪で生活していました。昔から、いずれは海、山がある田舎に住みたいと思いながら。 けれど、田舎で生活していくうえで仕事はどうしたら良いのか・・・ずっと考えていました。 そんな時、ふと卵を見て思いました。 そうだ、養鶏だ、と。 自分は昔から、自然が好きで動物も好き、何よりも卵は日々の食卓に欠かせない食材です。 だから養鶏は良い事尽くしだと思い、動き出しました。
いざ養鶏を始めるにも、全く養鶏の知識はありません。 先ずはある程度の養鶏の知識を身につけようと、島根県の飯南町にお試し移住をしながら広島の養鶏場に、片道1時間かけて1年間通いました。 そして働きながら、どこで養鶏場を営んでいこうか、自分の事と鶏の事とを照らし合わせながら思案しました。海、山は絶対条件で探しに探して理想の地が見付かり、島根県の大麻山麓の大自然の地に2022年1月に1人移住し、2022年の4月から鶏を飼い始めました。
就業先の養鶏場で働いて解った事は、ただ残酷でした。成鶏になる迄に定期的にワクチン、抗生剤投与が有りました。注射ワクチン、目薬ワクチン、噴霧ワクチン、飲水ワクチン等でした。そして、成鶏になり成鶏舎に移動させられます。狭いケージに何羽も入れられ、太陽の光も浴びれ無い、食物も選べ無い、運動も出来無い、異性にも会え無い、日照時間も操作され、食べて寝て卵を産んでの繰り返しです。この様な飼育内容を知った為か、現在私は市販の卵が食べれません。この飼育方法は自分がやりたい養鶏のイメージとは程遠い内容でした。けれど就業先での経験は、必要なところだけをこれから先の養鶏業に生かしていこうと思いながら1年間働きました。 養鶏場は基本的に全て自分で作っているので、山の開拓をしながら並行して鶏を、どの様に増やして育てていけば良いのか苦労しました。 自然の中での飼育方法なので、イタチにヘビ、タヌキに山猫、猛禽類と様々な動物が鶏を襲います。 現在は対策をしているので被害は治まりましたが、空からの襲撃だけは防ぎ切れません。 ですので、トンビがたまにやって来ます。 ですが鶏たちは負けていません。 普段から動き回ってるので、運動神経や察知能力が長けていて襲撃を回避しています。 また、雄鶏同士が喧嘩をして怪我をすることもしばしば。 私はこれも鶏の本能だと考えています。 裏には山があり、これからは山側でも放し飼い飼育をして、自然な鶏が躍動する鶏の里にして行きたいと考えています。

やすらぎでは、アローカナ(南米チリ)、烏骨鶏(東南アジア)、さくら もみじ(岐阜県)、岡崎おうはん(愛知県)、と様々な品種の鶏を掛け合わせておりますので、より複雑な色の卵が生まれることを期待しています。 観光養鶏場、虹の様な卵、自然に包まれたカフェを作ることが私の夢です。 山の整備や鶏たちの世話など、色々と試行錯誤しながら夢に向かっています。
自然で良いものを、全ての方へ
やすらぎは、自然なもの、良いものが作りたい、というのが目標です。 いずれはこの養鶏場を観光養鶏場にしていきたいと考えています。 現地に訪れて、見て、触れて、どういう環境で育てられた卵なのか、知ったうえで食べて頂く、このスタイルが、最も心に豊かさも出来、最も安心して食べられる素晴らしい形だという信念があります。 自然の食事だけでは足りないので、餌の一部には、給食やお弁当で残ったお米を企業様から譲り受けていますので、うまく循環していると思っています。 やすらぎの卵を食べていただいているお客様から、「ここの卵は安心して食べられる」というお言葉を数多くいただいて、それが何よりの働き甲斐です。 やすらぎ養鶏場の卵を、もっと数多くの方々に食べて貰い、知って頂きたい。 全ての人に食べて頂きたい、というのが私の思いです。 2023年に開業し、2024年4月時点では、雛、中雛、成鶏、合わせて200羽。 もっと鶏を増やして鶏たちの環境整備など、やりたい事はたくさんあります。 廃鶏については、食肉販売の資格を取って食肉加工も出来ればと考えています。 島根県といえば、やすらぎ養鶏場の放幸卵、と多くの方にそう言って頂ける様に、日々、自然や鶏たちと向き合っています。まだ納得のいく卵には辿り着けていませんが、皆様、末永いご愛顧のほど宜しくお願い致します。
