生、発酵、そしてその途中にある可能性
シンチャオ♪
「たべるとくらすと」でお買い物を楽しんでいる皆さまにとって、有益な情報なのか僕自身悩みながら、
ここまでの数回のブログでは、 ・収穫直後の生のカカオ豆 ・発酵によってポリフェノールが変化していく理由 ・発酵途中で変わっていくカカオ豆の味 についてお話ししてきました。
これらを通してお伝えしたかったのは、 カカオはチョコレートになる前から、すでに多様な表情を持つ食材だということです。
一般的には、カカオは「発酵→乾燥→焙煎→チョコレート」という一直線の工程で語られます。 しかしOCAでは、その途中にある“変化の時間”そのものに目を向けています。
収穫直後の生カカオ豆は、白くて甘い果肉に包まれ、豆の中は紫色。 ポリフェノールが非常に多く、強い苦味や渋みを持つ一方で、植物としての力強さを感じる状態です。 ここから発酵が始まると、微生物の働きによって糖が使われ、熱や酸が生まれ、豆の中身は少しずつ変わっていきます。
発酵が進むにつれて、ポリフェノールの量は減っていきますが、同時に味は穏やかになり、香りの土台が形づくられていきます。 この変化は「良い・悪い」で判断できるものではなく、どの段階にも、それぞれの個性と使い道があると、OCAは考えています。
生の状態、発酵の初期、途中、そして発酵後。 それぞれを別の食材として見つめ直すことで、チョコレートだけではないカカオの可能性が見えてきます。 軽く煎って食べる、料理に使う、発酵途中の風味を活かす。 こうした視点は、カカオを「加工原料」ではなく、「暮らしに近い素材」として捉えることにつながります。
OCAが発酵実験や少量試験を続けているのは、 “正解をひとつ決めるため”ではありません。 変化の途中を知り、その価値を社会の中でどう活かせるかを考えるためです。
カカオは、時間とともに姿を変える食材です。 その変化を知ることは、食べることを少しだけ深く、面白くしてくれます。
次は、この考え方をOCAとしてどう形にしていくのか、 そんなお話につなげていきたいと思います。
