OCAのチョコレートFarm to Bar(ファン・トゥー・バー)
Farm to Barという言葉、聞いたことがありますか? これは、直訳するとFarm(農園)to(から)Bar(チョコの板のこと)ですが、
『カカオの生産地で木の栽培から、チョコレートの製造までを一貫して行うこと』を意味します。
チョコレートは、原料のカカオが育つ場所と、チョコレートが作られる場所が違う場合が多いです。 生産地はカカオの育つ熱帯雨林気候ですが、チョコレートの主な消費国は欧米諸国が挙げられます。 そのため、多くのチョコレート職人は生産地からカカオ豆を仕入れてチョコレートを作るか、クーベルチュール(製菓用のチョコレート)になったものを買って自分たちのオリジナルチョコレートを作ります。
カカオ豆を購入する場合、生産国はわかっても、そのカカオ豆がいつ収穫されたものなのか、どのくらい保管されていたものか、生産地の詳細などははっきりとわかりません。
カカオ生産大国では、組合や政府が輸出を管理している場合もあり、多くの場合は複数の農園のカカオ豆が混ぜられているので、品質にもバラツキがあるでしょう。
カカオ豆も鮮度が命?
Farm to Barのチョコレートが究極のチョコレート、と言われますが、カカオ豆が採れた、その現地でチョコレートに加工するので、カカオ豆の状態で保管されている期間が極端に短く、新鮮な状態でチョコレートに加工できることが理由のひとつに挙げられるでしょう。もちろん、カカオ豆は発酵、焙煎をしているので「生」という意味の新鮮さではないですが、それでも保存期間が長くなると風味が落ちるので、保管期間は短いに越したことはありませんよね!
チョコレートの裏側で、、
また、チョコレートの場合、原料となるカカオの生産地では貧しさや、チョコレートがあまり市場に浸透していないなどの理由で、カカオ農家さんがチョコレートを知らないことさえもあるそうです。
チョコレートがどんな食べ物か知らずに作るのでは、どんな状態のカカオ豆がいいのかわからないのにも無理はありません。。 安価な取引を強いられて、一向に収入が上がらず生活に困窮する農家さんたちが減らないのは、カカオの価値を知らずに、ただ量を多く作ることが、彼らの知る唯一の方法だからとも言えるでしょう。
ベトナムの場合は、カカオ栽培の歴史がまだ浅いので、こうした背景はありませんが、甘いチョコレートの、甘くない生産背景は世界でも問題視されています。チョコレートに限らずですが、近年フェアトレード(適正価格での取引)やサスティナビリティ(持続可能な)社会といった概念が盛んに提唱されていますよね。
カカオの生産地でチョコレートの加工まで行う、Farm to Barは、農家さんたちが、自分たちが育てたカカオがどんなものになるのか理解してカカオを育てることができるメリットもあります。
Farm to Barは一石二鳥?
そして、ただカカオ豆を原料として販売するより、チョコレートに加工してから製品を販売する方が、作業工程が増えるため、生産地の収入を増やすことができます。
カカオ豆が風味を失わずに新鮮なうちに加工できて、生産地の収入もアップする。これって究極の製造方法ですよね! Farm to Barのチョコレートはまだそれほど市場に多くないのですが、ぜひ覚えておいてくださいね♪
Farm to Barのチョコレートはこちらから購入できます。 気になったら覗いてみてくださいね!