2026/02/17
長野県の標高600メートルを超える山あいで、夫婦二人と子どもたちで野菜とお米を育てています。
私たちは、自分たちの食べるものは自分たちの手で作る――そんな暮らしを大切にしながら、畑で採れた野菜やお米を皆さまにお届けしております。
農薬・除草剤・殺虫剤は使いません。理由はそれらが嫌いなのと、使用しなくても作物は育つと考えているからです。
肥料も基本的には使いませんが、補いとして米ぬかやエゴマの搾り粕を少量使用する事もあります。
川口由一さん提唱の自然農をベースにしていますが、一部耕しているところもあります。
ビニールマルチはゴミになるので使いません。刈草で草マルチしています。ひたすら草を積んでいきます。
可能な限り固定種、在来種の品種を育てて自家採種をつづけています。


夏から秋にはトマトやキュウリ、ナスなどの果菜類が、秋から冬にかけてはじゃがいも、人参、大根、ヤーコン、カボチャ、野沢菜、からし菜などの根菜類や葉菜類、お米や豆、エゴマなどが実ります。
可能な限り固定種・在来種の種から自家採種を続け種を繋いでいます。
特に豆類には力を入れており、こうじいらず(大豆)、ナカセンナリ(大豆)、鞍掛豆(大豆)、青ばつ豆(大豆)、黒大豆(大豆)、白手亡(いんげん豆)、など、複数の品種を栽培しています。中でも鞍掛豆は緑色に黒い斑が馬の鞍のように入った豆で、海苔のような風味が特徴です。
トマトは、飛騨高山のコックさんがF1品種の桃太郎から採種・選抜し固定化させたアロイトマト(こちらは糖度高めです)と私たちの研修先の自然農農家さんがF1品種の強力米寿から採種・選抜し10年以上かけて固定化させた種(こちらは酸味があり昔のトマトの味がします)を引き継いで育てています。
お米は、ササシグレ、コシヒカリ、あきたこまち+ひとめぼれを栽培しており、自家採種を続けています。
標高が高く冬は厳しい環境のため、年間を通して新鮮な採れたて野菜をお届けすることは難しいのですが、季節ごとに旬のものを、保存できるものは冬場にもお届けできるよう工夫しております。
基本的には自分たちが食べるものを作り、余ったものをお分けするというスタンスで続けています。


私たち夫婦が農業を始めたきっかけは、それぞれ異なる道を辿ってきました。
夫は首都圏で約20年間、イラストレーターとして広告・出版業界で働いていました。
お酒や過酷な仕事の関係で不摂生な生活を送っていて、25歳で痛風を患い投薬生活を何年も続けていました。
そんな折、東日本大震災をきっかけに「食べるものを自分で作らなければ」という強い思いが芽生えます。震災当時、東京で高層ビルがグラグラと揺れる様子を目の当たりにし、なぜか強く心に刻まれたのです。
その後、埼玉の農業大学校で慣行農業を学びましたが、農薬にどうしても馴染めず、長野の実家近くに戻ることに。
そこで偶然、自然農を実践している農家さんに出会い、研修を受けながら自然農の道へと進んでいきました。
この生活を続けるうちに、投薬なしで尿酸値が下がり、痛風もすっかり改善されていったのです。
妻は20代の頃、会社員として働いておりましたが、体があまり強くなく、ストレスもあり体調を崩していました。
「このままでは続けられない」と感じ、なぜか自給自足の生活に強く惹かれて会社を退職。
農家出身でもなく、畑の知識もほとんどありませんでしたが、自然農の畑を訪れる機会があり、草の中に実る野菜の美しさと、そこで働く方の人柄に心を打たれ「ここが自分の進む場所だ」と直感的に感じました。
29歳の頃から実家を離れ、1人でその農家さんのもとに通い、やがて近くに引っ越して本格的に農業を始めることとなりました。
薪ストーブやかまどでガスのない暮らし、自分で作った野菜を食べる生活を送るうちに体力もつき体調も改善されていき、今では2人の子どもにも恵まれ、家族で畑に出る日々を送っております。
私たちは研修先の農家さんで出会い、それぞれが都会での生活から自然の中での暮らしへと大きく舵を切った者同士として、共に自然農の道を歩んでおります。


農業は楽しいことばかりではありません。
自然を相手にするということは、自分の予定やペースではなく、自然の流れに自分を合わせていくということ。
特に子どもが生まれてからは、種を次の世代に繋いでいきたいという思いが強くなり、種採りのタイミングを逃さないよう、時間に追われることもあります。
子どもの世話と畑仕事の両立は決して簡単ではなく、苦しい時もありますが、それでも「やめられない」のです。
種は本当に子どものようなもの。
毎年繋いでいくことで、その土地に合った作物になっていくと言われています。
できる限り自家採種を続け、自分たちで種を繋いでおります。
ただ、里芋や生姜など、標高が高く冬が厳しいこの地域では保存が難しい作物もあり、すべてを自給できているわけではありません。
自給自足を目指しながらも、薪を切る作業、古民家のDIY改修など、やることは山積みです。
現在は古民家を自分たちの手で少しずつ改修しており、まだ一部は壁や天井がない状態ですが、大工さんに頼まず自分たちでできることは自分たちで行っております。
基本的には自分たちが食べるものを作り、余ったものをお分けするというスタンスで続けています。
子どもたちには、自分たちで育てた野菜を食べてもらいたい。
妊娠中からずっと持ち続けてきたその思いが、今も私たちの原動力になっております。
子どもたちも農作業を手伝ってくれるようになり、自分たちが育てたものを美味しそうに食べてくれる姿が何よりの喜びです。
直売所には毎週買いに来てくださる常連のお客様もいらっしゃり、そうした繋がりを大切にしながら、より多くの方々と出会えることを楽しみにしております。



標高600mを超える寒暖差の大きい厳しい環境の中、自然の力で作物が育っています。ここ長野県東信地方は雨が少なく年間の日照時間が長いところです。
農薬・除草剤・殺虫剤は使いません。肥料も基本的には使いませんが、補いとして米ぬかやエゴマの搾り粕を少量使用する事もあります。
可能な限り固定種、在来種の品種を育てて自家採種をつづけています。
体が弱っている方、過敏症の方、野菜嫌いな方にも一度試していただきたいです。





