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生産者のお便りとお知らせ

宮崎の太陽を、4日間かけて。無農薬ポンカンで綴る「冬のオランジェット」

放棄地のポンカン

友人からいただいたのは、たわわに実った無農薬のポンカンでした。 宮崎の温かな陽射しを浴びて育ったその実は、スーパーに並ぶ整った顔立ちのものよりずっと力強く、手に取ると大地の香りがするようでした。無農薬で育てられた皮は、いわば宝物です。 普段なら捨ててしまうこともある皮を、主役にする。友人が大切に守ってきた木の実を、私の手で新しい美味しさに変えていく。これは、ささやかな「手仕事のバトン」でもあります。

ポンカンはオレンジに比べて皮が薄く、デリケート。 その個性を壊さないよう、ゆっくりと、対話するように作業を進めました。

4日間、鍋の中の太陽を見守る

オランジェット作りは、焦りが禁物です。

1日目: 丁寧に洗い、皮を傷つけないよう茹でこぼして、雑味を取り除きます。

2〜3日目: 少しずつ糖度を上げていく工程。一気に煮詰めず、一晩寝かせてはまた火を入れる。ゆっくりと蜜が細胞の奥まで浸透し、皮が透き通っていく様子は、まるで魔法のようです。

4日目: じっくり乾燥させ、最後にビターなチョコレートを纏わせて、ようやく完成。

試作が教えてくれたこと 完成した試作品を食べて驚いたのは、その「ジューシーさ」でした。 皮が薄いポンカンだからこそ、蜜の含みがよく、口の中でとろけるような食感。無農薬ならではの、雑味のないストレートな香りが鼻を抜けます。

4日間、キッチンに漂っていた甘酸っぱい香りは、冬の暮らしを温かく彩ってくれました。

効率やスピードも大切だけれど、誰かの想いを受け取り、時間をかけて形にする。 そんな「たべるとくらすと」らしい豊かさを、この試作品から再確認することができました。

いつの日か皆様に紹介できるといいな。

tiny kitchen MIYAZAKI宮崎県(菓子製造・販売)

製菓衛生師で調理師でもあるショコラティエの店主KAZUと申します。
日本では10年ほどシェフとして料理に携わり、後、6年間オーストラリアのレストランやホテルなどでシェフやパティシエとして働いていました。
2020年に宮崎県へ移住。
そこで、今までの経験を生かして、自然豊かな宮崎県の食材を使い、人が元気になるような健康志向のチョコレートをカカオ豆から作りたい、と思い、名前のとおり、小さな工房をセルフビルドで作り”カカオ+宮崎フレーバー”をコンセプトに日々研究しております。

Bean to Bar(豆から板チョコへ)とは、カカオ豆の仕入れから、焙煎、練り上げ、板チョコレートにするまでの全工程を、一つの工房が一貫して手掛ける製法のことです。

カカオの奥深い味わいの中に、宮﨑の農産物の豊かな香りと、生産者様への感謝と尊敬を込めて。チョコレートの新しい感動体験をお届けできますように。

どうぞ、ワインやコーヒーを味わうように、産地や製造工程に思いを馳せながら、この特別なBean to Barチョコレートで心豊かなひとときをお過ごしいただければ幸いです。

余計なものは一切使用せず、自然の恵みを加工し、皆様に喜んでいただけるよう日々精進して参ります。

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