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生産者のお便りとお知らせ

NORISHIO OLIVEOIL&SALT幻紫菜

2024/05/09

新商品のご紹介と瀬戸内海の現状

養殖岩海苔種 幻紫菜の味付け海苔がようやく商品化できました。 以前より味付け加工した商品を岩海苔品種で作りたいと考えていたのですが、岩海苔品種の種付けは難しく、安定した生産がなかなかできずにいました。 しかし、今期は長年の研究が功を奏し豊作となりました。

実は今期、瀬戸内海のスサビノリ品種の海苔養殖(令和5年11月~令和6年3月まで)は大変難しい状況でした。雨が降らない日々が続き、海水温もなかなか下がらず海の栄養は低い状態が続きました。黒い海苔がまったく採れないことは、社長が45年以上海苔養殖に携わってきてから初めてのことでした。

全国に流通している一般的な海苔はスサビノリという品種なのですが、スサビノリは海水温が18~20℃以下でないと育苗ができません。せっかく育つことができても海の栄養塩が少ないと黒くて柔らかい良い海苔になりません。

絶望的な状況でしたが、岩海苔種に関しては今期はとても豊作でした。 岩海苔種は海水温が23℃前後でも育苗できるため、スサビノリよりも早く種付けをし養殖を開始することができます。栄養塩も豊富な時期に海上に海苔網を張ることができるため順調に育つことができ、今期は黒々として艶のある良い海苔と成長してくれました!

養殖岩海苔種 幻紫菜はそのままでも海苔本来の旨味、香りがとても濃く、食感もパリっとしていて美味なのですが、せっかくなので味付けもしたいなと考えておりました。

そして味付け加工は、醤油ベースよりも素材を活かすことができるシンプルなものにしたかったので、試行錯誤を重ねてオリーブオイルと塩で味付けすることになりました。

オリーブオイルはエクストラバージンオイルを使用し、塩は伯方の焼き塩を使用して優しく味付けしました。岩海苔のしっかりした食感にオリーブオイルと塩が絶妙にマッチしています。 一度食べ始めるとやめられない美味しさです。 そのまま食べてもよし、お酒のおつまみにもぴったりです。洋食にも合うのでお料理の幅が広がります。温かいご飯に巻くとしっとり柔らかくいただくことができます。 せのお水産イチオシの海苔をぜひ一度食べて頂けたらと思います。

せのお水産岡山県(海苔生産・製造・販売)

岡山県笠岡市の前海は潮の流れ(紀伊水道と豊後水道)がぶつかり合う位置で、瀬戸内海のちょうど真ん中あたり。
せのお水産は、笠岡で三代続く海苔師です。
昔は海苔作りで盛んな笠岡沖も、近年の自然環境の変化により養殖が難しくなっています。
しかし、海苔作りは海を豊かにする環境産業である、との思いで海苔作りを続けています。
それが、「瀬戸内ど真ん中のり」です。

また高水温でも養殖することができる岩海苔種に着目し、10数年かけて笠岡の海でも養殖できるように研究を重ねて、安定生産できるようになりました。
本当に美味しくて、安心安全な海苔を多くの方に食べてもらいたく、岡山県内では唯一自社だけが種付け作業からスタートし養殖・加工・販売まで行っています。笠岡の海に合った海苔の品種を選び、種付けは冷水機など人工的なものを取り入れず、できる限り自然に近い環境を整えて養殖をしています。

海苔の味や品質、養殖方法へのこだわりだけでなく、海を守る事への情熱を注いだせのお水産の海苔を1人でも多くの方に味わっていただき、健康を保つためのお手伝いをしたい。それが私たちの願いです。

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