梅干を漬ける初夏に出回る紫色の葉。実家の裏の畑にあるその植物がミラノにありました。紫蘇について私の脳裏に浮かぶのは、梅仕事をする母の割烹着姿や、梅干しで作ったおにぎりなど、ありきたりの日常の光景です。
けれどブレラのボタニカルガーデンでは、他の植物と並んで一つの研究対象となっており、なんだか紫蘇が、裏の畑からからいきなり世界の表舞台に立ったようで、その時は紫蘇にかわって照れくさくも光栄な気分でした。
同時に、植物が持つ特性を研究し、それをもとにファッション、フード、アートなどの産業や文化を興してきたイタリアの視座を見た気がしました。