日本有数の豪雪地帯である安塚には、雪国ならではの暮らしの知恵が今も息づいています。今も活かされている営みに、「雪室(ゆきむろ)」があります。 雪室とは、温度と湿度を一定に保つために雪を利用した貯蔵庫のことです。
冬場に降った雪を断熱性の高い倉庫に大量にあつめておくと、約一年間、夏を経てその次の冬まで雪が溶けずに残ります。そこに、食材を貯蔵しておくのです。
雪室の中は、適度な湿度と低い温度によって食材がしっとりと美味しく保たれます。 保たれるどころか、雪室におかれた野菜やお米は、低温から自身を守るために自ら糖分を作りだす「糖化」という作用がおこり、甘みが増してさらに美味しくなります。 安塚では、昔からこの営みが受け継がれてきました。今も町の中にはいくつかの公共の雪室が点在しています。
以前、試しに野菜を雪に入れてみたら、日が経っても鮮度が保たれて美味しく食べられました。 なので、去年からはお米を雪室に入れて貯蔵しています。この前、試しに食べてみたら、とっても美味しくなっていてびっくりしました。 新米のときよりも、むしろお米にハリとツヤが出たというか、もっちりとしていて凄く美味しいのです。 電力を使用せず、環境負荷もほぼかけず、貯蔵するとこんなに美味しくなるなんて、ほんとに感動しました。
みなさまにもお届けしたく、オンラインストアでも売り出しました。
また、麹チーズケーキに使用している塩も雪室で熟成したものなんです。
雪室の営みは、これからの暮らし方へのヒントにもなっていく気がしています。 ちなみに、昨年に新しく建て替わった安塚の雪室「ユキノハコ」ではイベントも行われたり、地域の中心的な場にもなっています。事前に予約すると案内もしてもらえるそうなので、おすすめです!せひ一度♫