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ニワトリの喉には素嚢（そのう）という袋のような消化器官があります。食べた物が一時的にこの袋に溜まります。夕方、止まり木に並んだニワトリたちの素嚢をそっと触ると、その感触で何をどれくらい食べたかがおおよそわかります。人間のようにその日の体調や好みによって食べ分けているので、素嚢の感触にも個性が生じます。この違いを感じ取るのがニワトリの世話の醍醐味になっています。「この子はススキの新芽が大好きだなあ」とか「なんかの草の種を大量に食べてるね」、「この子はとにかく米が好きだね」という風にです。配合飼料を与えていてはこの楽しみは味わえないのです。