長野県長和町でオーガニックの花を育てるYou may dream flowersさんを訪ねました
気温がどんどん下がっていく冬の初め、長野県長和町でお花屋さんをしているYou may dream flowersさんを訪ねました。 花の栽培は11月頃で終わりなので、お花畑~という感じは見られませんでしたが、とっても素敵な店主のへんでんさんと長和町に出会うことできました! 雨が降ったり止んだりの生憎の天気の中、畑と工房と材料を採取する森をご案内いただきました。 どんなところでどんなことをしているショップさんなのか、実際にスタッフが見て聞いてきたYou may dream flowersさんの魅力をお伝えします。
You may dream flowersさんはクリスマスの期間限定ショップです※常設店舗予定中!
たべるとくらすとでは、今までは食べもの以外の商品はありませんでした。 ただ、今回は同じ長野の生産者さんからとてもオーガニックフラワーを生産している方がいるとご紹介があり販売が実現! クリスマスまでの期間限定で、杉やヒバなど野山の恵みを使ったクリスマスリースを販売しています。 クリスマスが過ぎてもドライフラワーとして楽しむことができるので、ぜひこの機会にお買い求めください。
You may dream flowersをご紹介いただいたのはたべるとくらすとでも大人気のおいしさの野菜を作る長野県は八ヶ岳の「種to菜園」さんです。 私も過去にとうもろこしを頼んだことがあるのですが、甘くておいしすぎてびっくりでした!
お二人は冬のスキー場のお仕事で知り合い、直売所に出品しているところで出会ったのがきっかけだそう。 今後も「くらすと」のう部分も扱っていきたいという思いはあるので、これからも応援していきたいショップさんであります。
清らかな水と森に抱かれた長和町
長野県はあまり行ったことがないスタッフ、長和町は初めて訪れます。 長野といえば日本アルプスが有名ですが、長和町への道中は山の中の道で、高い山々はあまり見えませんでした。 松本のKILIGさんに行った時は、本当にどこにいても高い山々が見えていましたが、長和町は山間の町という感じで高い山は見えません。 もうすぐそこに森というか山があるので、高い山は隠れて見えないのです。 平野が多い地方で育ったスタッフにとって、山間の町というのがちょっと新鮮でした。 のどかでとても素敵なところですよ。
待ち合わせは「道の駅マルメロの駅ながと」にある「マルシェ黒曜」という産直所前。 去年新しくなったそうで、とてもきれいな施設でした。 ちなみに、You may dream flowersさんもこちらの産直にもお花を出品しているそうです。
店主のへんでんさんは東京からの移住者で、長野は水路が多くないですか?と聞かれましたが、確かにきれいな水が流れている水路が多かったかも。 中山道の宿場町なども通ってきたのですが、水路があって水車もたくさん見てきました。 景色がのどかで良いなと思ったのはこの水路があったからというのもありそうです。 そして、長野の水道水はおいしかった。。笑
散歩中のかわいいわんこと遭遇
畑に行く途中、犬の散歩中だったへんでんさんのお知り合いの方と出会いました。 道路が水路で隔たれているので天然のドッグランだそうな。 わんこはとても楽しそうにはしゃいでいました。 保護犬なので慣れている人ではないとさわれないということで私は見ているだけしかできませんでしたが、へんでんさんとは仲良しなようです。
へんでんさんが長和町にきたきっかけ
へんでんさんは東京小平市の出身で、まだまだ昭和ののどかな風景の中で伸び伸びと育ち、東京でお花屋さんをやっていました。 東京でイギリス人の旦那さんと出会い結婚し、息子さんが生まれて3人家族に。 そして、へんでんさんご一家が長和町に越してきたのは7年前です。 東京は何もかもがお金という経済の渦がすごくて、家族3人とも東京が合わないと感じていたのだそう。
そこで、へんでんさんのおばあさんが長野は伊那市の生まれで、素敵なところだと話には聞いていたそうで、行ってみたいなと周りにも言っていたんだとか。 そうしたらなんと人伝てで長和町に空き家が出たことをきっかけに引っ越してしまったということでした! 息子さんの学校はスクールバスで1時間もかかるのですが、それでもこの町で暮らしのメリットは大きそうですね。 移住はリタイアしてから将来的にと思っていたようですが、旦那さんも良いなと思い、町で仕事も見つかったこともあって長和町に移住したのでした。 何かを探していたり求めていたりすると、ご縁があるものですよね。 いろいろなショップさんにきっかけなど話しを聞いているとそういうご縁を感じることが多いです。
移住してからは主婦として子育てをしたりパートをしたりと忙しくしていましたが、3年前に結婚生活にピリオドを打ち、自分で花を育てようと他のオーガニック農園で勉強したり場所を探したりしていたそうです。 そうしているうちに、これもご縁で畑や工房が見つかり、2021年今年の春からついに畑が始まりました!
花は自然の力で美しく育つ!ワイルドな花が好きで始めた有機栽培のお花畑
You may dream flowersの畑は、山と川に囲まれたのどかな風景の中にありました。 古民家とか素敵な感じの家が残っていてそれもまた良いですよね。 かつては田んぼだったところで、まわりも一部有機栽培の田んぼです。 今後は全体的に有機栽培を目指しているとのことでした。
へんでんさんのご自宅はここから30分ほど山の中の別荘地だとのことですが、どうやってここの畑を見つけたのか聞いてみると、近くのパン屋さんに通っていて土地のオーナーさんを紹介してもらったとか。 へんでんさんの人柄もあるのでしょう、そういうご縁ってありますよね。
土地と工房のオーナーさんもUターンの方で、有機栽培などに積極的なんだそう。 長和町というか長野は移住者がけっこう多くて、有機栽培や自然の恵みを生かした何かをしながら定住していく人もたくさんいるそうです。 東京も近くて自然が豊かで、何かを楽しんで暮らしている人たちがたくさんいる、そういう雰囲気が素敵ですよね。 お花畑を始めたのは今年からなのですが、いずれはへんでんさんの畑も増やして野菜作りなどにも挑戦してみたいということでした!
畑には35種類程度の花やハーブが植えられています。 少量多品目で1本しかないものもあります。
森の生き物たちが来るので、網で囲うのは山では必須の作業ですね。 まだ今年始めたばかりなので育っていないものもありますが、越冬するハーブ類はちまっと畑に息づいていました。 10:00も過ぎているというのに畑にはまだ霜が! 長野の寒さがお分かりいただけるかと思います。 こんな寒い中でもハーブやお花たちは生きているんだなあと生命力の強さを感じますね。 種類によっては藁で保温もしています。
へんでんさんの畑では、冬は寒さで植物は育てられないので藁などで保温し、冬は畑の活動はほとんどしないそう。 それでスキー場のお仕事で種to菜園さんにも出会えたのですね。 長野と言えばスキーが盛んなイメージですよね。 ご自宅の周りにもスキー場があるそうです。
お花の最盛期は6〜9月で10月頃までです。 冬なのでちょっとさびしい感じもしますが、夏はきっと花も緑もとってもきれいなんだろうなと思います。 でも私は季節目の変わり目のものさびしい感じも好きです。 雪化粧はきっとすご気きれいなんだろうなとも想像しましたが、今の長和町はほとんど雪は積もらないんだそう。
馬糞でたい肥を作っているところ
近くから馬糞を頂いてきて土づくりもしています。 森の生き物たちがやって来て荒らしてしまうそうです。
菌ちゃん先生の微生物による土づくりを実践
黒いシートの下では微生物の力による土づくりが行われていました。 菌ちゃん先生という有機栽培で有名な農家さんの説く方法で、糸状菌が発酵で良い土を作るんだとか。 自然の力を生かした農業ですね。
リース作りなどをする工房はかつて養蚕をしていた古民家の一角に
畑を見せて頂いた後は、リース作りをする工房にもご案内いただきました。 畑から車ですぐのところです。 かつては養蚕をしていた古民家で立派な建物でした。 一部は畑と同じオーナーさんが使っているのですが、今は二階の一部で作業をしているとのこと。 小さくて急な階段を上り二階に行くと、かつて養蚕をしていた面影ある空間ですが、ほとんどものがなくてがらんとした空間が。 その一角の窓辺に作業台や材料などがまとめられていました。 明りなく、古民家なので硝子戸ではなく木戸のためずっと開け放して使っているよう。 日当たりは良好ですが、さすがに冬は寒いのでストーブも置いてあります。
この工房のある古民家は、ゆくゆくは改装して、フラワーアレンジメントの教室やファームステイに利用していきたいとオーナーさんと計画中ということでした。 きっと素敵な空間になるんだろうなと、そんな日が来るのが楽しみですね!
工房の向かいでなんと羊にも遭遇!そして牧羊犬も
作業をする工房の近くでは羊たちが! サフォークという顔と足が黒い羊です。わりと珍しいですよね。 食用らしいですが、羊毛をどうするかも課題のようです。
かわいい牧羊犬もいてのどかさに拍車がかかります。笑 このわんこもへんでんさんと仲良しでした。
工房の隣はパン屋さん「天然酵母パン&カフェ むく堂」さん
工房の隣は、この工房と畑が見つかるきっかけでもあったパン屋さんです。 当時町で唯一のパン屋さんで、通うようになって仲良くなっていったところ、畑のオーナーさんを紹介してもらったそう! 私が行ったときはお休みだったのでパンは食べられませんでしたが、いつか訪れてみたい古民家が良い雰囲気のお店でした。 むく堂さんは今後たべるとくらすとへの出品も計画中です!
近くの野山からいただく自然の恵みワイルドリース
クリスマスリースのメインは、近くの山で伐採された杉、ヒバ、イチイです。 山の管理をしている人から譲ってもらっているのだとか。 その現場にも連れて行ってもらいました。 こちらです。↓
無農薬栽培のユーカリも使っています
ユーカリは長野県の中信地域で栽培を推進しているそう。 ちょっと葉をつぶしてみるととっても良い匂いがしました。
最近はわらびの葉っぱもお気に入り
わらびの葉っぱは、パーンとした良い時期に取らないと綺麗に乾燥できないのだそうです。 時期を見極めて撮っておいて乾燥させるとこんな風にリースの面白いアクセントになりますね!
長野の”食べられる"りんごを使ったリース
長野らしくりんごを使ったクリスマスリースも作っています。 基本素材はワイルドリースと同じく、杉、ヒバ、イチイ、ユーカリですが、違うのは食べられるりんごが加わっていること! 使っているのは町内の農家さんが作るりんごです。 食べられますよ、ということで一ついただきました。 食べてみると少しセミドライっぽく、味は甘くておいしい! ホコリに気をつければクリスマス後には味わうことができますね。 袋にたくさん入っていて、いくらでもどうぞと勧めてくれました。 本当にすごくおいしかったので、もっと食べればよかったな。笑 キッチンハーブとして使える食べられるリースも考案中です。
別れ際に私はお土産に花束をいただいてしまいました! すっごくきれいです!! 乾燥しても楽しめるのでクリスマスが終わってもしばらく飾っておこうと思います。 森が自分の空間にあるようで落ち着くというか安らぐというか、自然の森を自分の家に持ってくる感じです。 山が好きなのでとっても嬉しいプレゼントでした! りんごがおいしかったのは知っているので、もう早速にでも食べたくなります。笑
これからの目標や展望にわくわく!
You may dream flowersさんの畑は今年の春から始まったばかり。 畑のオーナーさんも有機栽培に関心があり、無農薬のお米を育てたり麦も予定しています。 へんでんさんも畑を広げてもっと有機栽培のお花や野菜なども増やしていきたいいうことで、これからの展開が楽しみですね! ちなみに、ブルーベリー畑にも連れて行っていただきました! こんな風にどんどん新しい取り組みが増えていきそうです。
立派な古民家の工房では、フラワーアレンジメントの教室やファームステイに利用するなどの楽しみもあります。 今のところYou may dream flowersさんのお花のネット販売はたべるとくらすとが初めてなので貴重です! この機会にぜひオーガニックなクリスマスリースをご利用ください。