自然の変化を、これまで以上に身近に感じた一年でした。 たべるとくらすとでは、そんな一年を生産者のみなさんがどのように受け止め、日々の営みを続けてきたのか、アンケートをお願いしました。
eminini organic farm(奈良県 / 農業)

今年の気候について感じたことは?
夏場の高温はもちろん、それに加えて雨がとても少なかったです。また、秋の雨が多く、この傾向は今後も続くと感じています。田んぼが干上がってしまい、水が入れたくても溜池も枯渇してしまう状況がありました。
今年、工夫したことや取り組んだ対策は?
この状況は、田植え前から想定していたので、一人で抱える面積は多くて田植えも急がないと間に合わないのですが、一枚一枚の田んぼの畦をしっかり塗り、水が漏れないよう水もちの良い田んぼ作りを心がけました。
また、例年水の便の悪い田んぼには、実験的に在来種の陸穂を植えてみましたが、やはり実りが良く、今後は田んぼに合わせて品種の見直しもしていこうと思っています。 また地域の方の協力で、小まめな水出しをしてもらい、なんとか秋の実りを迎えることができました。
消費者に伝えたいことはありますか?
天候の影響で、びっくりするほど作物の収穫量は増減します。けれど、その年の同じ気候を経験した作物をいただくことは、身土不二の点からも昔から一番滋養に優れていると言われています。皆さまの健康にお役に立てれば農家としても頑張って育てた甲斐があります。
今後は、田んぼに訪れていただき、夏の暑い中田んぼの上が実は涼しく、地域のクーラーの役に立っていることや、増えるゲリラ豪雨の際の水を一旦貯める機能があることなど、多面的な田んぼの価値をお伝えしていける取り組みを行なっていきたいとおもっています。
そんな田んぼを続けていけるのも、消費者の皆様が選んでいただき食べてくださるからこそです。いつも有難うございます。
来年に向けての思いを教えてください
自然栽培農家の仕事は、作物が本来の力を発揮できるように環境を整えてあげることです。お米づくりは、田植えする前にほとんど決まるとも言われています。さらに丁寧に、田んぼの環境を整えていきたいと思っています。
また、暑くて雨が少なくて大変なのは、人間や作物だけでなく、そこに住む小さな生物にとっても同じことです。自然栽培の田んぼは、たくさんの生物にとって大切な生息地であり、涼をとり水を飲み卵を産める場所でもあります。その様な場所をたくさん作ってあげること、すなわち休耕地を田んぼへ甦らせていくことを、ますます加速していきたいと思っています。


