屋号「とよくに農園」
「豊の國」とは大分のかつての名称です。海あり山あり温泉あり。ダイナミックな自然が魅力の大分はまさに豊の国だと常々感じています。 当農園のお米は私の力で育てたのではありません。 大分の豊かな美しい大自然の力で育ったものです。 なので「とよくに農園」なんです。 とよくに農園の園主は豊の國大分の大自然、土や水や微生物たちです。 私はあくまで”代表”です^^

自然豊かな大分県竹田市で自然農法のお米を育てています

「名水の里」竹田。 その南方、祖母山麓に私たちの村、倉木があります。 350mの標高と、四方を山に囲まれた地形が、昼夜の寒暖差を生み、作物に甘みを与えます。 昔から地域内外問わず『倉木の米はうまい』と言われてきました。 そんな自然豊かな倉木の村で育ったお米をぜひ味わってみてください。

おいしいお米を作る清らかな「妙見水」
田を満たす水の源には、水神様と妙見様が祀られ、村の人達によって大切に守られています。 阿蘇山系の伏流水が長い長い時をかけ磨かれた水は、口にすると甘みを感じるほど軟らかく、「妙見水」と親しまれ、飲み水や生活水として私たちの命を支えてくれています。

とよくに農園の自然農法「おかげさま農法」
自然豊かな大分の地で、太陽や湧水を始めとした大自然の恵みのもと、自然の力を活かして見守るようにお米を育てています。 稲が本来持つ生命力を最大限発揮させることで農薬を不要とし、水田の植物や小生物・微生物の生態を学びその特性と営みを活かすことで肥料や除草剤も不要とする自然農法です。 偉大な先人達が大変な苦労と果敢な挑戦によって培ってきた素晴らしい技術・知識を敬意と感謝を持って倣い、とよくに農園の栽培環境に合わせて工夫を加え稲作に取り組んでいます。 大自然に生かされていることへの感謝、そして先人達が残してくれたものへの感謝を常に持って励むとよくに農園の自然農法に、あえて命名するとしたら「おかげさま農法」です。

倉木で稲作農家を始めた経緯
25歳、初めての海外経験が私の人生の大きな転機でした。 見るもの聞くもの全てが新鮮で、海外のことを全然知らなかったという実感を強く覚えたのと同時に、実は日本のことも全然知らない自分に気づきました。 そこから日本人として「日本」の探求が始まりました。 日本人の精神性や日本文化を探っていく中で、たどり着いた一つの答えとして「農的生き方」がありました。そのほかにも環境問題や貧困飢餓、食の安全等様々な要因や経緯があり農業を志すこととなったのですが、長い話になってしまいますので、別の機会にお伝えさせて頂きます。 32歳で地元静岡の農業生産法人に就職し、1年後には独立、2反の小さな畑で自給自足を基本とした農的暮らしをはじめました。 その後、九州に移住することになるのですが、九州は私の先祖の地です。 生まれも育ちも静岡ですが、九州には憧れであったり奇妙な懐かしさであったり不思議と心惹かれるものがありました。東京で生まれ育った父親も九州に対し同様の思い入れがあったようで、定年退職後、両親が先に熊本阿蘇へ移住しました。 両親の移住を機に、より自然豊かな環境での生活を求めていた私も移住を決断。 奇跡的な巡り合わせから、倉木の今の家にご縁を頂き、40歳で農的暮らしを再スタートすることとなりました。 当初は静岡でしていたような小規模での自給自足生活をするつもりでいましたが、ふと自分がおかれている状況や周りの環境を俯瞰してみたとき、別の道が見えてきました。 美味しいお米の産地としての倉木、その倉木で耕作放棄水田が増える現状、倉木の皆様に受け入れてもらいよくしてもらっている自分…。そういった状況に加え、探求してきた日本文化の中枢にある「稲」「お米」という存在を強く感じ、倉木の水田を守る稲作農家になるという道を選びました。 本格的な稲作農家となり、耕作放棄地を解消していくことで、倉木の皆様に貢献し、倉木の美味しいお米を皆様にお届けすることで、多くの方に喜んでもらいたい。何より自分が心地よく在れる選択だった感じています。

とよくに農園の理念 「もっと、豊の國にしよう」
将来的にはスクール型の農業法人を立ち上げ、無農薬稲作農家を育成したいと考えています。 3年間と雇用期間を限定し、働きながら、授業時間で無農薬稲作の技術や知識、マーケティングやデザインなどを学び、4年目には独立できる仕組みを整えていきます。 また、貸し水田事業や近隣農家さんへの技術提供や販路開拓補助等を通して耕作放棄地問題や後継者不足の解決と移住促進につなげたいです。 その先には、学校給食の無農薬米化の可能性や、オーガニックの一般化、里山保全活動などを地域の方々と協力しながら取り組んでいきたいです。 そのほかにも、移住者、地域の方、行政の方、企業の方など垣根を越えて色々な方達と共に手を取り合いながら「豊の國」大分が「もっと豊の國」となるべく活動を取り組んでいきます。
笑顔、健康、自然、未来のために「もっと、豊の國にしよう」!

とよくに農園のテーマ「お米でできること全部やる」
とよくに農園は稲作を起点とし、様々な取り組みに挑戦していきます。
偉大な先人たちが築いてきた素晴らしい稲作技術の未来への継承。 国土保全機能としての水田を守り続けていくこと。 発酵技術を活かした加工品の開発。 地域の農産物とお米のコラボ商品。 しめ飾り作りのワークショップ。 などなど。
日本人の生活の中心には常にお米がありました。 人と人との間に、人と自然との間に、いつもお米がありました。
時代が変わり、その構造が少し変わってきたようです。
とよくに農園は、今一度お米を生活の中心に据えることで、生かされている実感や、おかげさまへの感謝を、ふっと抱けるようなきっかけを作れたら幸いです。
