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生産者のお便りとお知らせ

OCAのカカオポッドの殻から生まれるバイオ炭、試作レポート

シンチャオ♪

OCAの農園では、これまでカカオポッド(カカオの果実の殻)を有機堆肥として活用してきました。 そして先月、ブンタウの職人さんに依頼して、直径1メートルのステンレス製無煙炭化器を特注で製作し、ついにカカオポッドのバイオチャー(バイオ炭)づくりに着手しました。今回は、その初めての試作の様子をご紹介します。

実施したのは雨季の時期で、カカオの収穫量は多くありませんでした。 そのため、十分な量のカカオポッドの殻(外果皮+中果皮)が揃わず、炭化器を満杯にすることはできませんでした。 乾燥させた殻に加えて、農園の木の枝や落ち葉を追加し、炭化器の上部まで届くように山盛りにしてから作業を始めました。

着火後は、炎が一定に回るよう、木の棒で素材をほぐしながら崩していきます。 無煙炭化器は構造上、煙をほとんど出さずに高温を維持できるため、燃焼の様子はとても静かです。 30分ほど経過すると、内部の素材は徐々に黒く変わり、炭へと変化していきました。

素材の量が少なかったこともあり、数十分で全体がしっかりと炭化。 続いて消火作業に移ります。 急激な温度変化が起きないよう、準備していた水を少量ずつ丁寧にかけて冷却させます。 火が完全に消えたことを確認し、そこからさらに1~2時間ほど自然冷却を行いました。

触れられる程度まで温度が下がったタイミングで炭を取り出し、農園の広場で天日干し。 天候にも恵まれ、数時間の乾燥で十分な仕上がりになりました。 こうして、OCAとして初めてのカカオポッドバイオチャーが完成しました。

完成した炭は軽く、手に取るとさらっとしています。 このバイオチャーを、カカオの木の根の周りに均等に撒きました。 バイオ炭は土壌改良材としての効果が期待され、保水性・通気性の向上や、微生物の活動を支える働きがあります。 今後は、実際に土壌の変化や木の生育への影響を確認しながら、継続的に検証を進めていきます。

今回の試作は、OCAが目指す「循環型のチョコレートづくり」への重要な一歩です。 カカオの副産物を無駄なく活かし、農園全体の生産性と環境性を向上させる取り組みとして、これから改良を続けていきます。

OCA Cacao & Chocolate沖縄県(農業・製造・販売)

ベトナム南東部のバリア=ブンタウ省にて、オーガニックカカオの栽培からチョコレートの製造までを一貫しておこなうFarm to Barのチョコレートメーカーです。定番の高カカオチョコレートのほか、カカオニブやカカオハスクティーなど、多彩なカカオ製品を取り扱っています。
「Natural makes You Happy-自然はあなたを幸せにする-」のスローガンのもと、なるべく自然に、手間を惜しまず、人にも地球にもやさしい、商品をお届けしています。

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