こんにちは、中村魚市です。
皮目をワラでサッと焼いた料理をタタキと呼ぶと思っている人が多いですが、これはあくまでも「カツオのワラ焼き」という料理です。
では「カツオのタタキ」とは何かというと、文字通り「包丁や手でたたいて」調理すること。昔、まだ塩やタレといった調味料が高価だった頃、漁師の家のおばあちゃん達は自分の手にタレや塩をすりこみ、たたいて味をなじませていました。
少ない調味料で味をしみこませる知恵だったのでしょう。
カツオのタタキはいつどのようにして誕生したのでしょうか。
これに関しては諸説あり、
ひとつには漁師のまかない料理から誕生したという説があります。
もともと漁師が釣ったばかりを塩で食べていたことが発祥だといいます。
カツオは鮮度が命で足が早い魚ですが「塩タタキ」は鮮度が良くないとおいしくはなりません。タタキが塩で食べられるのは鮮度がいいカツオが手に入る土地だからこそです。
高知ではカツオのタタキ専用の塩というのも販売されています。
あるものはガーリックの粉末が入っていたり、またあるものは結晶の大きさが異なるものをブレンドしていたり。これも塩タタキが主流の高知ならではのこだわりだと思います。
ぜひ、四万十の「カツオのタタキ」を味わってみてください。