愛知県半田市で名古屋コーチンを育てる「eggふぁーむ SUN燦」
2021年2月中旬に1期生となる雛をお迎えしました。 舞台は、愛知県半田市。自然に囲まれ豊かな場所で名古屋コーチンを育てています。 現在、22歳の新米養鶏家の私ですが、にわとりの暮らしかたを第一に考え日々取り組んでいます。 名古屋コーチンを選んだ理由は、愛知でやるなら名古屋コーチン!っていうのと他の養鶏家がやっていない名古屋コーチン×放し飼いを実現したいと思ったからです。 名古屋コーチンは、品種改良があまりされておらずとても気難しくビビりな性格で飼育がかなり難しいにわとりです。 また、産卵率も低くその分価格が高価なのが特徴です。 このような環境で育った名古屋コーチンが産んでくれたこだわりたまごを1人でも多くの方に食べていただきたいと思っています。
「鶏がにわとりらしく」これが養鶏家を志したきっかけでした
大量生産、安価な供給を求められている今の日本は、狭いスペースでより多くの卵を生産するケージ飼いが主流です。 ケージ養鶏は1つのケージに2-3羽入っていて、全く身動きができない状態です。 餌や水を飲むのにもほかの鶏に当たりながら移動しその影響で羽が抜けたりと見た目がとても痛々しかったのを覚えています。 この現状を見て、養鶏をやるのはやめようかなと思っていた時期もありました。 しかし、ネットなどで調べていくうちに、自然卵養鶏、平飼い、放し飼いというワードを見つけみてみると、地面の上をのびのびと過ごすにわとりの姿がありました。 この飼育方法ならやりたい!と思い、気付いたら家の庭で烏骨鶏3羽を飼育していました。
私が養鶏に目覚めたのは、高校2年の時から突如鶏に興味を持ち、家で飼ってみたことがきっかけです。 その時までは卵にも養鶏にも特段興味がなかったのですが、ある日突然「鶏」という言葉が降りてきました! 家で飼った鶏はかわいく、初めての卵は感動してずいぶん長いこと眺めたり重さを計ったりしていたものです。 元々、正社員で働くより自分で何かしたいと考えていたので、養鶏家を目指すことを志し、まずは専門学校でケージ養鶏を学びました。 しかし、ケージ養鶏は自分の理想とは違うと考え、専門学校を中退。 平飼い・放し飼いで飼育している農家さんへアポ取って、半日や1週間など短い期間での体験や農家さんに直接質問などをして知識を蓄えていきました。 そして、福島の放し飼い農家さんに半年ほど修行し、独立することができました。
eggふぁーむ SUN燦の鶏たちの環境
飼育環境のこだわりとして、平飼い・放し飼いの定義では、坪当たり10羽以下というのがあります。 私のところでは、鶏舎内だけでも坪約6羽、運動場(放し飼いスペース)を含めると、坪1羽以下で過ごせる環境があります。 運動場で走り回ったり、砂遊びや日光浴したり止まり木でお昼寝したりと各々が自由に一日を過ごしています。 私がすることは、にわとりたちがストレスなく過ごせる環境づくりや体調管理だと思っています。 このような環境で過ごしているにわとりが産んでくれたたまごは、格別です。 濃厚な味わいと生臭さが残らない白身が盛り上がりぷりっぷりっの黄身が特徴です。 1人でも多くの方に食べていただきたいそう思い今回ネット販売をやろうと決めました。
養鶏家としてこれから目指すこと
私はまだ養鶏業界でも新参者で、横の繋がりなどがほとんどなく、今飼料は農協を頼りにさせていただいている状態です。 それでも、非遺伝子組み換え・収穫後農薬不使用の穀物を中心に、オリジナルの配合比でブレンドしています。 卵は黄色い方がおいしそうに見えるという私のこだわりで、パプリカ粉末が入った飼料を与えています。 色をつけたいのは、自分が色が濃い方がおいしそうに見えるから、自分がおいしいと思うものをお客さんにも届けたいからです。 ただ、その飼料にはエトキシキンという抗酸化作用のある添加物が入っているので、他の方法がないかを研究しています。 大好きな鶏たちには健康でいられるおいしいごはんを用意してあげたいです。 ワクチンは保健所の指導もあり、卵を生む前に一度だけ受けています。 本当は2〜3ヶ月に一度受けて欲しいと言われているのですが、自分としては病気に負けない体づくりでやっていきたいと思っています。 飼料やワクチン含めもっと養鶏についてたくさん学び、改善していきたいと思いますのでご理解いただけますと幸いです。 これからも鶏たちがにわとりらしくのびのびと暮らしていけるよう日々改善していきたいと思います!