朝の登校時によくお姉さんが草の遊びを教えてくれました。
中でも感動したのが数珠玉です。
道の一箇所にだけこの数珠玉が生えている場所がありました。
数珠玉の真ん中に「芯」があり、それをつまんで引き抜くと、穴が空いて
ビーズのように糸を通せるようになるのです。
同じ場所に生えている細い軸のような草にその数珠玉を通していくのです。
言えばとても単純でシンプルな遊びです。
彼岸花は昔もっと咲いていた気がします。
彼岸花は「ポキポキ」と簡単に摘む事ができます。
子供の頃、村の中は彼岸花で包まれていると思えるぐらい咲いていた記憶があります。
学校からの帰り道、傘を振り回しながら彼岸花をザっザザーーっと。
時代劇風に切ってみたり。
あれは、とんでもなく彼岸花に申し訳ないことをしたと今になって思います。
長い長い学校からの退屈な帰り道、時代劇の殺陣ごっこで彼岸花を切って遊ぶことで
何となく気がつけば家のそばまで帰られていた。
ありがたいことです。
近所のお友達との遊びも、
斜面に無数に咲き乱れている彼岸花をひたすら収穫して、バケツに入れていました。
大学生になった息子は、時々我が家に帰ってくる。
一人暮らしを始めた頃は、寂しかろうとよく電話をしていた。
大学で友達ができ始めて、沢山の話を聞かせてくれるようになると自然と安心できるようになっていった。
「どうしてるかな?」
そう思いながら過ごすようへと変わっていった。
たまに帰ってくると
必ず圃場へ連れて行く。
幼い時、おじいちゃんとたけのこ掘りに出かけて
おじいちゃんが、泥だらけの掘りたてのたけのこをカゴに入れてくれと息子に言ってみたら、
「土がいっぱいついていて汚いからもてない。」
と、衝撃的な息子のあかんたれ発言が家族の中で衝撃的な事件として記憶に残っている。
それ以来、子育てで大事なことが何なのか新米ママの私もよくわかった。
しかも今住んでいるのが東京だ。
このまま都会で過ごすことになるかも知れない。
二十歳を過ぎているが、まだ育てている。と、思っているから笑
だから、山へ連れて行く。
しぶしぶなのだろうが、親孝行としてだろう母の言いつけ通り山へ一緒に仕事に来てくれる。
相変わらず
暑いだの涼しいだの季節の変わり目に振り回されています。
便利な時代の暮らしに慣らされた体は
『秋は「こういう感じ」』のイメージどうりでないとどうも納得しなくなってしまっています。
葡萄畑に到着したら、静けさの中に緊張感が漂います。
私の居ない間に動物たちがやってきてないか、全体を見回します。
この時間
嫌なドキドキです。
あ!袋を破って地面に落としている・・・・。(涙)
生き物は病気と付き合いながら何世紀も命を繋いできています。
植物にも病気は沢山あります。
それらとどう対峙していくか。植物も色々知恵を働かせて生きています。
畑の果樹を観察しながら作業をするのですが
たまに「ひえ!」
と、ブッサイクな顔で雄叫びをあげることがあります。
それがカイガラムシ。
自然は常に命が生まれ終わっていく瞬間が同時に存在しています。
なので、自然の中に身をおくとこころが平衡でいられると私は思っています。
そんな畑に行く道中すごく好きな場所があります。
地面を青く覆い尽くす場所です。
この景色は、絵本のようでとても幻想的です。
だから、時間に追われていない一人の時は少しの間眺めて時間を過ごします。
夏の日照りが続く頃。
もう圃場はカラカラで雨を待ちわびる植物たちが
元気いっぱいのお日様を遠い目をして見つめています。
梅雨明けに梅雨のような雨模様が続き私も果樹も大油断していました。
入道雲を見ては
「お願い!こっちへきておくれ〜。」
夕立は局地的で、まさに神頼み。
二つ向こうの山に降ってるんだろうな・・・・。
今日は雷だけが聞こえて期待ハズレ・・・。
そんな毎日が続いています。
ですが、湧き水はこんな時も止むことなく流れています。
涼を感じることのできる特別な場所です。
水脈は通っているのです。
毎回この水を見ていると自然てすごいな。とヒシヒシと感じます。
たまに沢蟹も出てきます。
ブルーベリー畑に沢蟹です笑。
うまくみんな暮らしています。
やっぱり夏といえば、「カブトムシ」「クワガタ」です。
ガンガンにクーラーを直風で浴びながら寝る私。
夫はそんな私の近くは寒すぎるらしく、犬とぬる〜い温度の部屋で寝ます。
考えられへん!!
と思うのですが、夫はそんな私が
考えられへん!
面白いです。
早起き三文お得ちゃんの私は早朝起きて、デッキに出ますと
家の中より冷たい空気にびっくりです。
夏休みだというのに、雨が降ったわけでもないのに、
「さぶっ!!
というか、これじゃエアコンで家の中温めてたって事やん?!!!」
慌てて家中の窓を全開にしてエアコンを切り
爽やかすぎる空気を呼び込みます。
お盆が過ぎたとはいえ、珍しい朝です。
爽やかで冷たい空気に頭の中は「運動会」「紅葉」「稲刈り」どんどん秋の風景が浮かびます。
「あっ!」
もうすぐ薪ストーブの準備をせねば!
暑さ寒さも彼岸まで。
毎年「今年は暑い」というセリフが挨拶がわりになってきてしまった昨今。
新しい夏が来るたびに新鮮に「暑さ」を感じてしまうようになってしまいました。
もう少し若かった頃は、「今年はめちゃくちゃ暑い!やっぱり異常気象や」
なんて交わされているご年配の方々の会話に
(去年もこれくらい暑かったさ。え!?なんで忘れてるん?)
心で呟いておりました。
歳をとるというのは、時に物事に新鮮さを取り戻させてくれるんだ!
そんな風に思えるようになってきました。
今年はありがたい雨が多く、ブルーベリー達は暑さにバテそうになりながらも
持ちこたえてくれました。