葡萄畑に到着したら、静けさの中に緊張感が漂います。
私の居ない間に動物たちがやってきてないか、全体を見回します。
この時間
嫌なドキドキです。
あ!袋を破って地面に落としている・・・・。(涙)
息を飲みます。
(どうかひと房であります様に)
祈るような気持ちで、現場へ向かいます。
無意識に早足になっています。
被害がひと房。なんてことはあり得ないとわかっているからです。
やっぱり予想通りです。
何房もやられています。
さぁ、犯人はなんだろう!現場検証です。
これはカラスです・・・。
「キィ〜〜〜〜〜〜っ!」悔しさがこみ上げます。
ここまで育ってくれるのにどれほど多くの手間をかけて大切にしてきたかと思うと
怒髪天を突くとはまさにです。
視界に入る全カラスを眼力でやっつける勢いの怒りです。
本気で、全力で、愛情を注いでいるものを守りきってやれなかった自分への悔しさと
毎回おいしいとこどりをする動物たちに、やり場のない怒りを持つ侘しさ。
無残に食べ荒らされたブドウを片付けながら
まだまだ農業の分野にはやるべきことが山積だと痛感します。
技術や、研究の分野が現場の視点で発展するまで私は
このカラスの脅しでだましだまし時間稼ぎです。
あー、早く何もせずとも動物に荒らされないシステムできないかな。