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化学肥料と有機肥料の違い

有機栽培や慣行栽培において、肥料は欠かすことのできない重要なファクターです。「化学肥料」と「有機肥料」の2つに大別されますが、それがどのようなものなのかを、ここで見ていきましょう。

化学肥料

慣行栽培において主に使用されている化学肥料は、有機栽培で用いられる「有機質肥料」に対して「無機質肥料」とも言います。無機質の成分からできている肥料で、硫酸アンモニウム、過リン酸石灰、塩化カリウムなどの化学肥料と草木灰などがそれに当たります。 植物が吸収できる無機質の状態であるため、施肥後すぐに肥効が表れる傾向にあり、「即効性肥料」と呼ばれるものが多いです。

原料となるのは天然ガスや石油などのエネルギー資源、リン鉱石や塩化加里といった鉱物が主で、その大半を輸入に頼っています。

有機肥料

有機栽培では、主に有機質肥料を使用します。

有機質成分からなる肥料で、肥料効果だけでなく土壌改良の効果があります。一部例外はありますが、ほとんどの場合は有機物を土壌に投入後、微生物による分解を経て植物が取り込める状態の肥料成分になります(無機化)。

元肥として土壌にすき込む場合は、施肥後に一定期間をおいてから作付けすることになります。土壌中に施肥後間もない期間は、微生物が有機物の分解のために窒素分を取り込み、作物の生育に不可欠な窒素が欠乏する傾向にあります。

また、栽培期間中に生育を助長するために施肥する「追肥」にも使用されますが、肥効が表れるまでに時間を要するため、タイミングが重要になります。 このように肥効が表れるまでに時間がかかる肥料のことを「暖効性肥料」とも呼んでいます。

化学肥料と有機肥料の違い

ちょっと難しい表現ですが、学術的に言えば有機とは「炭素原子を構造の基本骨格に持つ化合物の総称」であり、無機とは「炭素を含まない化合物」となります。

大雑把に違いを述べると、

無機肥料 → エネルギー資源、鉱物が原料の化学合成物質
有機肥料 → 生物(動植物)由来


ということになります。


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