
2月の終わり頃、寒さのピークの中に春の兆しを時折り感じれる頃に、ウチでは苗の準備をはじめていきます。
前作で取っておいた種籾を保管庫から出し、重量が軽い種を、先ずは風で飛ばします。
しっかりと実が詰まった種籾に選別し、次は脱芒機を使いツルッとした籾に仕上げる。
綺麗になった種を、今度は温湯消毒器で、煮立たないギリギリの温度で殺菌。
時間を正確に守り、素早く水で冷やして、そのまま発芽に向けて、たっぷりと水を吸わせます。
数日の浸水でチョコっと芽が出た状態になったら、しっかりと乾かしてやっと種まきに入れる種籾に。
ここまでで既に、もの凄い手間と、専用の機械に設備まで必要です。
が、まだ種まきまで行ってません(笑)
無農薬農家さんでも苗は購入される方が多いですが、さもありなん。
苗作りってお金も手間もかかりすぎて、相当な量をやらないと、割りに合いません。
それでも苗作りを続けるのは、苦労の反面、他に依存しない、自立が実感できるから。
種さえ自前で確保できれば、自給自足も、仕事としての生産活動も、両方を振り回されないで続ける事ができる。
餅は餅屋で、業者さんとの助け合いの関係を作るのも、とても大切だと思いますが、折角の一次産業です。
出来る事なら、なるべく依存のない、自立した形を作りたい。
今年の冬で、お米の選別機や保管設備なども含め、遂に種籾から、お届けできるお米へ仕上げるまでの、全ての設備を揃えられそうです。
新規就農から14年が過ぎてしまいましたが、コツコツと積み重ねたノウハウと機械で、やっと自立が叶いそう。
これも野菜やお米を買って支えてくれたお客様や、一緒に活動を続けてくれている家族や仲間の皆さんのお陰です。
感謝の実感も農業の大きな魅力。
次のお米作りが今から楽しみでしょうがないです(^^)

