熊本立岩の湧水とともに育つ 在来の米と人参をお届けします
熊本・南小国町の谷あいにある、立岩という小さな集落で自然栽培に取り組んでおります。
ここは「立岩水源」と呼ばれる阿蘇有数の清らかな湧水が湧き出る、特別な環境です。
標高600mのため朝晩はぐっと冷え込み、その寒暖差とたっぷりの朝露・夜露が野菜にみずみずしさを与えてくれます。
黒田五寸人参は甘みがしっかりとのり、噛むほどに香りが広がる自慢の一本です。
お米は、江戸時代後期の在来米「穂増(ほませ)」を自然栽培で育てています。
昔ながらの品種のため、甘さやもちもち感を主張する現代の品種とはまったく異なる、穀物らしいしっかりとした味わいが楽しめます。
噛むほどに旨みが広がり、玄米でさらにその特徴が際立つお米です。
化石燃料やプラスチック資材を極力使わず、マルチも使わない栽培方法で、環境への負担を抑えた農を心がけています。
谷あいで面積が限られ、獣害も増えている環境ですが、小さな畑でも技術を磨き、この土地ならではの味わいをお届けしたいです。
僻地だからこそ守られてきた環境と、そこで育つ作物に心を寄せてくださる方に、丁寧にお届けしていきます。
自然とともに生きる暮らしへと導かれた日々と、農を始めたきっかけ
農に興味を持ったのは、福岡正信さんの本を読んだことが始まりでした。
「こんなふうに食べ物ができるのか」という驚きと憧れが胸に残り、いつか自分も挑戦したいと感じていました。
その後、パーマカルチャーが日本で広まり始めた時期に、海外の取り組みを自分の目で見たくなり、フランスやインドネシアへファームステイへ。
気候も環境も日本とは違いましたが、人々が食や自然と向き合う姿に触れ、農と暮らしがつながる感覚を肌で感じました。
熊本地震で実家が被災し、片付けに戻ったことをきっかけに熊本へ。
その後、縁あって南小国町・立岩の土地に出会い、この谷の静けさ、美しい水、そして温泉に魅了され移住しました。
立岩集落は10軒ほどの小さな谷間にあります。
絶滅危惧種のサンショウオが棲み、筑後川の源流となる清らかな水が湧き出す、手つかずの自然が残る場所です。
この景色を守りたいという思いが、自然栽培を選ぶ大きな理由になりました。
農業のスタートは多品目でしたが、自分が本当に納得して届けられる作物だけに絞り、いまは黒田五寸人参と在来米に力を注いでいます。
どちらも昔からの品種で、自然栽培との相性がよく、この土地でのびのび育つ作物です。
立岩で続ける農のかたちと、これからの想い
これからも環境に寄り添った農を続けていきたいと思っています。
自分が一気に規模を広げるより、小さな畑でも挑戦してみたいと思う人が増えるような、そんな広がりを作れたら嬉しいです。
種をつなぎ、資材を減らし、からだの使い方を工夫しながら続けられる農。
この技術や経験を、地域の方々とも共有し、立岩という美しい土地を未来に残していけるように取り組んでいきます。
今年は品種を大きく切り替えたことで、お米も野菜も試行錯誤の多い一年になりました。
ただ、この失敗や挑戦が来年の糧になり、さらにおいしい作物を届けられると信じています。
この谷の自然とともに生きる暮らしを、お届けする作物を通じて少しでも感じていただけたら嬉しいです。
これからもどうぞ温かく見守っていただけたら幸いです。