元々、私たちが栽培していたサラダ玉ねぎは、
特別栽培農産物であり、減農薬・減化学肥料で栽培していました。
そして今は、無農薬・無化学肥料栽培で取り組んでいます。
このように無農薬・無化学肥料栽培に切り替えた
理由の1つ目は、「経営の在り方の見つめ直し」です。
4-5年前に玉ねぎの価格の大暴落が続き、規模縮小を余儀なくされましたが、
当時は、周りの農家さんも大変困惑し、
皆で苦労して励まし合ったのを強く覚えています。
我が家では娘が生まれた頃で、これからの生活をどうするか、
どのような生き方をしたいのか、妻ともたくさん話して悩みました。
特に、
・私たちが幸せにしたい人々に寄り添うにはどうしたらいいか
・幸せになってほしい人達にどんな豊かさを提供したいのか
・私たち目指したい豊かな暮らしとは何なのか
・小さい面積だからこそ出来ることは何なのか
このようなことを見つめる中で、
・四季折々の自然を感じ、命とのつながりを肌で感じる暮らし。
・心身健やかで、自分らしく心地よい暮らし。
・地域にしっかりと根差した暮らし。
そんな「豊かな」暮らしがそれぞれのご家庭で営まれること目指して、
これからも畑や心を耕していきたいと思い、
1つの手段として、無農薬・無化学肥料栽培を選択しました。
2つ目の理由は、「被覆肥料へのショック」です。
被覆肥料とは、プラスチックの中に肥料を入れたもので、
コート肥料や一発肥料とよばれます。
これを施肥することで、
追肥の必要がなくなり誰もが効率よく施肥管理を行うことができる、
非常に優れた技術です。
私はこのプラスチックは、自然に還る素材できていると思っていました。
ところが普通のプラスチックだということが分かり、
マイクロプラスチックとしての環境汚染への懸念が生じ、
無農薬・無化学肥料栽培を選択しました。
しかしながら、
無農薬・無化学肥料栽培へ切り替えるには、相当な葛藤がありました。
それは、農業研修でお世話になった方に
「農業者は、国の食を支えているのだから皆が買えるように価格など安定して
供給するのも農業人の務めだと」と教えられたのが心に響いていたからです。
私は以前NGOからの派遣でフィリピンにて活動していましたが、
そこでは日本のように食べ物が気軽に買える状況は無く、日本の技術とありがたさを
実感し、この言葉の重みをよく理解していました。
このように相当な葛藤があったのですが、
私たちが目指す豊かな暮らしに貢献しようと今の無農薬・無化学肥料栽培に至ります。