誰が決めたでもなく、みんなそれぞれに取り合うようにみえて与え合う。
この優しさが、子供心に強く印象に残っています。
メインは「傘穀」と言われる顔より大きなお餅一枚ずつ
空高くに放られます。
これは、男衆の戦いです。
こちらは、酔いもまわった男衆が勇ましく体をぶつけて取り合います。
子供心に「怪我しませんように」と心でお願いしながら
お餅の行方を見守ります。
鈍い音が地面を伝わって、足元から響きます。
一瞬皆が闘志をあらわにしますが、傘穀が手に渡るとパッと笑い顔にそれぞれがなるので
幼い子供としては、それが何より安堵する。という具合になります。
家に帰ると、おばあちゃんとお母さんが、お餅についた土を綺麗にして
今年のお餅拾いの話を賑やかにします。
夕飯の暖かな湯気と、楽しそうな台所の声。
神社の神様も喜んでくれていたでしょう。