新しい年が始まりました。
師走は、毎度世間の忙しさに必ず巻き込まれるので気がつけばお正月です。
挨拶が「おめでとうございます」から始まる特別な朝です。
子供の頃はお餅の焼ける匂い、父や祖父がお参りに忙しく家の中を動き回って
祖母は着物を着ていました。
特別な朝は、嬉しくて少し照れ臭く感じる時間でした。
家族揃ってお屠蘇を頂いて、おせち料理をいただきます。
今年の棒鱈は上手くできたとか、新しい一品を披露したり、
いつもより料理に注目が行くので、母はご機嫌が良くなります。
噛んでもかんでもプチプチするだけで美味しいものとは思っていなかった「数の子」。
今はこたつと数の子と日本酒があれば幸せだと思えるほどに数の子の美味しさがわかるようになりました。
海外で暮らしていた頃は、おせち料理を作るにも本当に苦労します。
材料がなかなか手に入らないからです。
クリスマスの方がニューイヤーより重んじられる文化のため、元旦の過ごし方が味気ないものでした。
子供達にお正月を味合わせてやりたいと夫婦で工夫したのも今では良い思い出です。
そんな苦労の経験もありますので、日本に帰ってからは御節も節供の料理も
ありがたく材料を揃えられますので、作っています。
まだ、子どもたちは数の子の本当のすごさに気づいてはいませんが、毎年家族で御節をいただくのは
幸せなことだと思い、料理することも含めて味わっています。
今年は壬の寅。
平和な年でありますように。