「自然は天才か!」
と感動する「いが」に守られて育った「栗」は、
皆が「芋たこなんきん」を「芋栗なんきん」と思い込むほど
女子の大好物ベスト3に肩を並べています。
私には、
子供の頃から「おばあちゃんの栗の炊いたん」という名称で
絶賛しているその名の通りおばあちゃんが煮てくれる栗があります。
絶品の栗のおやつです。
96歳になっても包丁で生栗を丁寧に剥いてくれます。
1日かけて、ざるいっぱいに剥いた栗を今は母が煮てくれます。
栗の風味がたまらない優しい甘さの甘露煮です。
「栗の炊いたん」は私にとってはおばあちゃんの味です。
栗の季節は実家に帰ると、冷蔵庫に「栗の炊いたん」がないか必ず探します。
実家に近い妹に先を越されることがあるので、栗を巡って静かなる戦いです。
この戦に敗れ、食べ損ねてションボリする46歳の娘を見かねて
両親が「自分で作って食べなさい。」
と帰りがけに、たくさん栗を持たせてくれます。
けれど、我が家では「蒸した栗」しか作れません。
作れるのでしょうが、作りません。
「実家の」
「お婆ちゃんが剥いてくれて煮た」
「栗の甘露煮」
これは、まだしばらく私の大切な
「ここでしか味わえないもの」
で置いて起きたい。
そんな気持ちがあります。
今日も実家でもらってきた栗を蒸しています。
さっきから何粒食べるつもりでしょうか?
私の分がなくなるので、「もう、あげない!ないの!」
と言い聞かせるのですが、、、、、。
やれやれです。