さぁ、今年も燕が子育てに帰ってきました。
うちにやって来る燕は、軒先ではなくガレージの中に巣を作ります。
この時期になると、早朝に父がガレージのシャッターを少し開けてやります。
燕が出入りできるように。
燕にとても優しい父です。
父は燕が毎年帰ってきてくれるのを一番喜んでいます。
私が帰って来るのとちょっと違います。いや全然違います!
ところが、事件が起きました。
巣をカラスが足で壊して雛たちがみんな食べられてしまったのです・・・。
巣は破壊され、雛たちは居なくなり、父は怒りと悲しみに暮れました。
ところが、燕が新しい巣作りを始めたのです。
父は健気に頑張る燕をカラスから守ってやろうと「烏脅し」を作り、
ワイヤーを張り、相変わらず偵察にやって来る憎っくきカラスを父自らも追い払って、
燕を守りました。
しばらくしてまた事件が起きました。
カラスにまた巣を壊されてしまったのです。
山から帰った父が、その現場の第一発見者でした。
母曰く、父はその後夜中まで作業したそうです。
あの健気に頑張っていた燕の為に。
そして出来上がったのがこれです。
父の愛情がいっぱいの燕専用出入り口が完成しました。
はじめ燕もどうやって入ろうかと思案したようなのですが、今では上手に出入りしています。
頑張れ!燕!
出入り口のおかげで
早起きしてシャッターを少し開けてやる必要が無くなったのですが、
相変わらず早起きして燕を見守る父の姿がガレージの前に今日もあります。