2025/06/20
ゆいゆい農縁は、埼玉県北本市を拠点に、農薬や化学肥料を使わずに在来種の金ごまを育てている農園です。
ごまの種は代々自家採種されたものを使っており、自然のリズムに寄り添った栽培を続けています。
暑さの厳しい埼玉の気候にも負けず、ごまは2メートルを超える高さにまでぐんぐん成長。
畝間や株間の草取りも、手作業で一つずつ。地道な作業ですが、環境への負荷を減らしたいという思いから、マルチも使っていません。
ごまそのものが持つ力強さを引き出すために、自然に寄り添う方法で育てているからこそ、香り豊かで奥深い味わいに仕上がります。
この在来種の金ごまの魅力を、たくさんの方に知っていただけたら嬉しいです。

長年勤めた会社での人間関係が原因で体調を崩し、食べることもままならなくなってしまいました。
療養後も心の疲れが残り、再び働くことへの不安を抱えていた時期に、実家の家庭菜園を手伝うように。
自然に触れるうち、少しずつ元気を取り戻していったのを感じたのです。
そんなある日、ふと思い出したのが、以前テレビで見かけた金ごま農家・香胡園の鈴木香純さんの特集でした。
なぜか心に残っていて、思い切って連絡を取ったところ、「見学じゃなく、体験に来てください」と温かく迎えていただきました。
真夏の作業は想像以上に厳しく、汗だくでクタクタになりましたが、それ以上に身体が喜んでいるような感覚がありました。
この感覚をきっかけに、「自然の中で身体を動かす仕事なら、きっと続けられる」と思うようになったのです。
その後は鈴木さんのもとで研修を受け、自分の手で畑を耕し、種をまき、ごまの収穫から脱穀まで、一つひとつの工程を経験しました。
1年目は3畝で30kgの収穫を達成。次の年には北本市と桶川市で3反の畑を借り、本格的に一人で栽培を始めました。
まだ農機具も十分には揃わず、トラクターと播種機「ごんべえ」以外は手作業。
草取りに追われながらの毎日でしたが、ようやく収穫までたどり着いたときの喜びは、何にも代えがたいものでした。
何よりも驚いたのは、香胡園の金ごまの味です。
実家でもごまを育てていましたが、種が違えばここまで香りや味が変わるのかと衝撃を受け、「この違いを多くの人に知ってもらいたい」と思うようになりました。

私が育てているのは、日本の在来種の金ごまです。
海外産のものが多く出回る中で、国産の金ごまを食べたことがない方も多いのではないでしょうか。
在来種の金ごまは、粒が小さく、色が濃く、香も味も余韻が深いです。
黒ごまや白ごまとも違う、ナッツのような香ばしさとコクのある味わいを、ぜひ一度味わっていただきたいと思っています。
また、マルチを使わないなど環境に配慮した栽培を実践しており、畑にゴミを残さないよう意識しています。
マルチを使わないことで除草作業は大変になりますが、自然への負荷を減らすことは、今後も大切にしたい信念のひとつです。
今後は現在の畑で「有機栽培認定」を取得し、国産有機の金ごまとして、より多くの方に安心して選んでもらえるようにしたいと考えています。
さらに、ごま以外の野菜にも少しずつチャレンジしていきたいと思っています。
自然栽培・有機栽培の広がりを、自分自身の手で少しでも後押しできたらと願っています。

ゆいゆい農縁では、化学肥料も農薬も使わずマルチも使わず。できるだけ自然に近い状態で栽培する自然栽培の農法に取り組んでいます。
金ごまの栽培期間は春から秋。夏の猛暑でもしっかりと根を張り、2メートル以上の高さになっても台風で倒れることなく力強く育っています。
日照りごまといわれるほど日照が重要な金ごまは、日本一の暑さにもなる埼玉県での栽培に最も適しています。
昔から愛されてきた『ふるさとの味』を一人でも多くの方に知っていただき、金ごまの風味やコク深さを味わっていただきたいという思いで日々励んでいます。

