2025/04/30

茨城県牛久市にある「女化(おなばけ)ブルーベリーの森」は、森の静けさと鳥のさえずりに包まれた、自然豊かな小さな農園です。
ここでは、農薬・除草剤・肥料を一切使わず、自然の力とゆっくりと流れる季節のリズムに寄り添いながら、ブルーベリーを育てています。
もともと地元の方が植え込みした約800本ものブルーベリーの木。
その木々を引き継ぎ、いまでは14品種のブルーベリーを、一本一本に向き合いながら育てています。
雑草は手作業で抜き、枝にこびりつく害虫は、目で見て確かめながら一匹ずつ取り除く。非効率かもしれませんが、そのぶん木も土もじっくりと育ち、自然との対話のような時間が、わたしたちの日々の営みです。
果実は、甘さと香りが最大限に引き出されるまで、木の上でしっかりと完熟を待ちます。収穫の時期には、果実の色、張りを見極めながら、ひと粒ひと粒ていねいに手摘みします。
品種ごとに異なる味わいも、この農園の楽しみのひとつ。
「来るたびに違う味に出会えて楽しい」「同じブルーベリーでも、こんなに表情があるなんて」そんな声を、お客さまからいただくたびに、また次の季節が楽しみになります。
収穫した果実の一部は、その美味しさを一年中楽しんでいただけるよう、すぐに冷凍して【冷凍ブルーベリー】としてもお届けしています。
スムージーやヨーグルトに添えるだけで、季節の彩りと栄養が、ぐっと身近に。
わたしたちは、ブルーベリーをただ育てて売るのではなく、自然とのつながりや、季節を味わうよろこびを、果実を通してお届けしたいと思っています。
自然とともに歩むこの農園から、ひと粒のブルーベリーが、だれかの笑顔につながりますように。そんな願いを込めて、今日も森の中で、ブルーベリーと向き合っています。
もともとは小売業やWebデザインの仕事をしていましたが、両親の定年をきっかけに茨城へ移住しました。
叔母が千葉で趣味として200本ものブルーベリーを育てていたことがあり、その影響で自分でも苗を購入してみたのが始まりです。
その後、800本ものブルーベリー農園をお持ちの方が高齢で引退されるというお話を聞き、「やってみない?」とお声がけいただきました。
農園を見学した際に、広がる自然と美しい景色に心を奪われ、ほとんど即決で引き受けることに。
広大な敷地で果樹を育てる景色は、以前の趣味とはまったく違い、そのスケールに圧倒されたのを覚えています。
農薬を使わない栽培をされていたこともあり、そのままの方針で農薬・除草剤ともに不使用の自然栽培を引き継ぎました。
家庭菜園で植物に慣れ親しんできたとはいえ、知識も経験もない中でのスタートでしたので、本格的な農業はまったくの初心者。栽培よりもどのようにお客様に知っていただいて届けていくのか、販路開拓には苦労しました。
少しずつ自分の足で営業を行い、現在では常連のお客さまやリピーターの方にも恵まれるようになり、お客様に届ける喜びも感じています。
そんな中、数年前に突然じんましんに悩まされ、原因を探るために日々の食事を記録するようになりました。調べていくうちに、特定の食品に反応していたことが分かり、「やっぱり食べるものって本当に大事なんだ」とあらためて実感しました。
だからこそ、自分が育てたものは、安心して食べていただけるように、できる限り自然に、土と向き合いながら、余計なものを加えず、手間を惜しまずに育てていきたい。
その想いは、今の農業への向き合い方、そしてお客様へお届けする姿勢にも、しっかりと根を張っています。

今後は「ブルーベリー=夏の果物」というイメージを超えて、毎日の食卓でも気軽に楽しんでいただける存在にしていきたいと考えています。
冷凍ブルーベリーの需要も高まっていることを実感しており、季節にとらわれず、通年でお届けできるような体制を整えていきたいと思っています。
将来的には、安心して食べられるおやつや加工品を作ったり、ブルーベリー専門のお店を開業することも夢のひとつです。
また、農業の楽しさをもっとたくさんの人に知ってもらいたいという気持ちもあります。

今は、母と二人三脚で農園を運営しており、夫は平日は会社員として働き、週末にお手伝いをしてくれています。
限られた人の手と時間の中でやりくりしており、正直、ギリギリのことも多く、生産量を増やしたい気持ちはあっても、なかなか難しい現状です。
温暖化の影響か、近年は貝殻虫の被害が増えており、一本ずつ手作業で取り除いたり、獣害はないものの、鳥からの被害にはネットをかけるなどの対策を行っており、手間はかかります。
栽培にはもちろん苦労もありますが、こうした作業も自然と向き合う楽しさの一部。
実際に農業を始めてみて、「こんなに楽しいことがあったのか」と思うほど、自然の中での仕事に魅了されています。
この気持ちを、子どもたちにも伝えたいという想いから、地元の農業女子仲間三人で協力して、絵本を2冊制作し、農業体験などの活動にも取り組んでいます。
農業に触れるきっかけを通じて、「将来農家になりたい」と思ってくれる子どもたちが増えるような、そんな未来を目指してこれからも活動を続けていきたいです。


茨城県牛久市の「女化ブルーベリーの森」では、農薬・除草剤・肥料を使わず、自然の循環を大切にした農法でブルーベリーを栽培しています。
複数種類の品種を育てており、果実は木の上で熟してから収穫することでブルーベリー本来の甘さと風味をお楽しみいただけます。
冷凍ブルーベリーも人気で、日々の食卓に取り入れやすいのも魅力です。
自然と調和しながら育てた森の実りをお届けします。
