カカオ豆の選別はもちろん、その豆から最大限おいしいチョコレートを作るために下処理を大切にしています。
外皮と胚芽を取り除くだけでなく、カカオ豆の中身まで確認して、良質な豆だけでチョコレートを作りたいという思いに辿り着きました。
チョコレートを作っていく課程で大事な事は沢山ありますが、カカオ豆の選別が味に直結するという事に気がつきました。
仕入れた豆は均一ではなく、大きい豆、小さい豆、潰れた豆、欠けた豆、ゴミなど付着した豆、虫食い豆、など様々で、まず最初に時間をかけて選別をしていきます。
カカオ豆の中身には外から見ただけでは分からない不良豆や発酵不足の豆、なかには虫が中にいる豆などあり機械を使って皮を剝くとそれらの豆も使われてしまう事になります。
チョコレートを作り始めた頃は、皮を剝いた状態での不良豆や発酵不足の見極めが難しく、米粒ぐらいのかけらに割って食べて判断していました。
その豆はとてもにがく、渋く、えぐみの強いもので、とても食べられる物ではなくすぐに吐き出してしまうほどです。
今では、かなりの数の豆を食べてきたことで形や色や見た目などで判断できるようになりました。
やはり無農薬の豆のほうが虫や虫食いが多い傾向にあるようです。
機械で皮を剝くと全ての皮や胚芽と呼ばれる茎の様な物を全て取り除く事は不可能で、あと豆を割らないと選別できない豆それらが雑味の元となり味に影響が出ることが分かりました。
大変手間な作業ですが全ての皮、胚芽を取り除き、豆の中身も確認する事にこだわりを持って作っています。

市販のチョコレートは基本的に乳化剤が入ったものがほとんど。
なぜ乳化剤を使うのかというと、チョコレートの口溶けや光沢を保つために乳化剤を使うと製造がしやすくなるためです。
乳化剤なしで作るクラフトチョコレートは、主にテンパリングという工程の精度が重要になります。
テンパリングは、チョコレートの温度を上げて下げて、また温めることでカカオバターの結晶を適切に整える技術です。
乳化剤なしで滑らかな口溶けと光沢を出すことは非常に難しく、この技術を体得するために数年試行錯誤を繰り返し、相当な苦労がありました。
チョコレートはとても繊細な食べ物で、カカオ豆の質や室内の温度、湿度が少しでも異なると、出来上がりの品質に大きな差が出ることがあり、今でも技術力の向上に努めています。
手間とコストはかかりますが、自分たちの納得できるチョコレートを求めて一つ一つ丁寧な作業に余念はありません。

More Chocoは私たち夫婦で始めた小さなチョコレートのお店です。
作っているのは、カカオ豆ときび砂糖のみで作るこだわりのクラフトチョコレート。
フェアトレードで仕入れたカカオ豆で手作りしています。
特にこだわっているポイントとしては、カカオ豆を洗って皮を全て手で剝き、豆を割って中身まで確認している所です。
状態の良い豆だけを使用することで、安心して食べられる健康的でおいしいチョコレートを目指しています。

また、無添加にこだわっているのは、普段の生活でもなるべく添加物を取らない様に気をつけているからです。
チョコレートは繊細な食べ物なので扱いが大変難しく添加物や追油を使用している物もあると思います。
しかし、カカオ豆の持つ味や風味を余分な物で台無しにしたくないと言う思いと、クラフトチョコレートを作り始めてからカカオ豆に含まれる成分が身体にとてもいいと知ってから、余計に添加物を使いたくないと言う思いになりました。

今ではチョコレートを毎日食べている私たちですが、実は元々チョコレートは好きではありませんでした。
食べた後のネバネバ感やドロドロ感が得意ではなく、好んで食べることはなかったのです。
そんな私たちが手作りするまでこの世界にはまり込んだきっかけは、2022年頃にたまたま参加したクラフトチョコレートのワークショップでした。
ワークショップでは今までのチョコレートの概念が変わり、カカオ豆を石引きするなど初めて聞くことだらけ。
夫婦で何かやってみたいという「何か」を探していたこともあり、本物のチョコレートの作り方を教わりクラフトチョコレートの世界を知ってから興味を持ち始めたのです。
いろいろな店のチョコレートを買っては食べてみると店ごとにいろいろな味や風味があって、なぜこんなに違いがあるのかと疑問に思い、製造方法などどんどん興味が湧いていきます。
いろいろと調べているうちに作る課程でクラフトチョコレートの奥深さを知り、自分達で作りたいと思う様になりました。

そこで、生の豆を仕入れてみると、豆の汚さに驚きます。表面には汚れ、カビ、割った中には虫…
これらをどうしているのかと調べると、カカオ豆は洗わずに使うところがあるようで、殻のかけらやゴミが入った状態で豆をすりつぶしているところも…。
そのため、私たちのチョコレート作りは丁寧な下処理にもこだわり、殻をむいて豆だけを綺麗に取り出し豆の中を確認してからすり潰すようにしています。
私たち夫婦は、職人気質な性格もあってチョコレート作りへのこだわりも強いです。
チョコレートの世界は奥深く、効能などは今でも大学で研究を続けられている程興味がつきない食べ物です。
今まで食へのこだわりは強い方ではありませんでしたが、チョコレートについて勉強しながら作っていくうちに気がつくことがたくさんありました。
今では自分たちが食べるものが気になるようになり、食品表示を見て口にできない食品が増えてきています。(笑）

ハイカカオチョコレートの試作品を食べ続ける中で、カカオは身体にいい食べ物だと知っていましたが、カカオの中に含まれる成分である、カカオポリフェノール、カカオプロテイン、テオブロミンや食物繊維、ミネラルなどはとても健康に良いものだと改めて気づきました。
ハイカカオチョコレート製品の中でも追油（カカオバターや植物油脂）をしてあると、カカオの効果が落ちるのと風味や食感が悪くなる為、私たちは入れていません。
最初は嗜好品のつもりで作っていたチョコレートですが、今では健康維持の為ぜひ毎日召し上がっていただきたいとお薦めしています。

私たちは、食品添加物・香料・追油を一切使用せず、純粋なカカオ豆の風味を生かしたチョコレートを作りを追求し、安心・安全な食べ物にこだわって良い物を生産していきたいと思っています。
手間暇かけて作った物をお客様が美味しいと言って頂いた時が最も嬉しくやりがいを感じます。
お客様にもっと喜んでいただくためにも、これからMore Chocoのチョコレートをベースに無添加の商品のラインナップを増やしていきたいと考えています。
今後は違う国のカカオ豆を取り入れ、それぞれの豆が持つユニークな味わいを活かしたチョコレートも作っていきたいです。

そのためにはカカオ豆の仕入れも大切です。
カカオ豆を取り扱っている商社は多くなく、その中でもオーガニックを探すのはとても難しいことですが、なるべく無農薬、低農薬の物を選んでいます。
フェアトレードであることも意識し、カカオ豆の生産者の力になれればと思います。
また、チョコレートの賞味期限が長いという事もありますが、その他の食材等、廃棄をしなくてはならない物をなるべく出さない様にしています。
製品の品質だけではなく環境への配慮も徹底し、フェアトレードと環境保護の精神を守りながら、お客様に新しいチョコレートの体験をお届けします！

私たちのハイカカオチョコレートは、健康維持の為にもおすすめしたいです！
健康面からチョコレートを食べる、チョコレートは嗜好品だけじゃなく健康食品でもあるとなったら嬉しいです。
余計なものが入っていない、手間隙を押しまず丁寧に作られた本物のチョコレートを知っていただけるよう頑張ります。