京都の里山で原木しいたけなど自然と調和した安心安全なきのこを栽培する「京茸」

私たちは、原木栽培のきのこを主軸とする農林産物の生産と、それらの加工品を生産販売しています。 京茸の自慢は自然栽培の原木しいたけ、その他のきのこも農薬などは不使用で、加工品は食品添加物無添加が基本です。 生産者の減少や、原木と菌床の違いを理解する消費者も減っているなど、一見は時代に逆行するきのこの原木栽培ですが、京茸はSDGSな取り組みと共に歩んでおります。 社名の百里衆(おざとしゅう)は「里山と共に歩む百姓集団」を意味しており、環境にも地域にも配慮した運営に邁進しているところです。 「美味しいきのこは森づくりから」を合言葉に持続可能な事業活動を行い、毎年京都府内でクヌギのドングリを拾い集め、苗木を育て、原木を伐り出した自伐の山に植樹。 10〜15年後に再度伐り出す時がくるまで除伐や下刈りで森を管理をしながらきのこ栽培にも力を入れております。

公園管理人として関わったきのこ狩り体験が、原木栽培の出発点に

代表の私宮西は前職で10年間京都市の公園管理を担っておりました。 その中で「きのこ狩り体験」があったことが原木しいたけの自然栽培と出会ったきっかけです。 当時は特に興味もなく仕事だからときのこ栽培にも関わっていたのですが、作物はとても素直で、気温や天候の違いによってどのように変化するのかひたすら観察と実践をくり返し、美味しいきのこを栽培できるように。 園内にはBBQ場もあり、栽培したきのこをその場で採って食べるというイベントもあったのですが、自分の作るきのこで来場者を増やせたことはとても嬉しかったです。 そのイベントの中で、きのこ嫌いな子供がきのこを食べられるようになったり楽しそうにきのこを収穫していたりすることに感動! 苦手だと思っているものでも、美味しいものは食べられるようにする力があると気付かされました。
ところが、2023年の春に公園が閉鎖することが決まります。 公園での生産物は一部出荷もしていたため、取引先からも続けてほしい、増産してほしいとの要望がありました。 仕事を探すこととなったのですが、一念発起して自分できのこ栽培を始めることになったのが京茸の始まりです。
私はもともと食べることが好きだったのですが、食にこだわりが強い母に育てられたことが大きいのでしょう。 保育士だった母は食に重きを置く乳児園を運営しており、私自身も農薬不使用の玄米を食べるなど体に良い食事をとってきたこともあり味の違いがわかるようになりました。 そのため、京茸のきのこは自然栽培で、加工品は食品添加物は使いません。 加工場を作って委託製造せず、自分たちの手で納得のいく健康的で美味しいものを作っています。

また、私は高校が林業科で森林の勉強を専門にしていたこともあり、まだ環境問題をあまり意識していない時代でしたが環境問題にも関心が強かった方です。 大学では環境について学べる学校に進学し北海道で暮らしたのですが、自身もそこでしか食べられないものが好きになったという経験があります。 また、自分で作るきのこを食べるようになり、特に霊芝は飲み続けるようになって健康を実感する変化もありました。 美味しいものは体が喜ぶのだと、自分の経験はもちろん公園での子供たちの笑顔を見て感じていたこともあり、環境問題にも関わるきのこ栽培はぴったりの仕事です。 公園の管理人に就くまでは、きのこへの情熱は全くといっても良いほどありませんでしたが、自身で栽培したものは、スーパーなどで手に入るものとは一線を画していたこと、何よりも子どものしいたけ嫌いを克服した様を何人も目にしてきたことが大きく、今の原動力の一部になっています。

人と自然の架け橋となり、豊かな森を未来へつないでいきます

日本でも安心安全な食を求めて、オーガニックに光が当たってきていると感じており、そのような消費者さんとの出会いを一人でも多く叶えたいと考えています。 そしてその中で、自社ブランド「京茸」を育てたいと考えています。 この活動を軌道に載せることが第一であることが大前提ではありますが、生産活動を通して強く感じた「地域に必要とされるピースの一つになれ」を実現すべく、可能な限り地域での存在感を大きくしていきたいです。 そして、持て余す農地を借り受けて耕作するなど、抱える問題に対してできうる限り力を尽くしていきたいと考えています。

今、日本では楢枯れ地域が北上しており、原木に必要な木が、原発事故も相まって、全国的に不足している状況です。 そのしわ寄せが九州に押し寄せ、木が育つより早い速度で伐採が進んでいるため、ハゲ山が増えて来ているとの話もあり、持続不可能な環境になりつつある中でも、生産を一貫することで持続可能な事業に育てることを目指しています。 化石燃料の使用を抑え、環境負荷の少ない栽培に取り組み、伐採後の山には広葉樹を植樹し、健全な森づくりを進めるとともに、農薬も必要以上に使用しない方針です。 ドングリが落ちる森が増えることで、農作物への獣害が軽減や、土砂災害の防止、水害リスクの軽減までが望めます。 昔ながらの重労働の産業ですが、方法次第では最新の産業に生まれ変わることができると考えています。 同時に、母が理事長となり森林守る活動も行っております。 手の入っていない山をきれいにして間伐材で炭を作り、キャンプ場などに買っていただくという良い循環に。 母は今も休みの期間だけ幼稚園を開演し、田んぼをしたり植樹をしたり、子供たちに楽しく森林に触れて学べる良い機会となっています。 このような取り組みで地域の方々はもちろん多くの方に少しでも関心を持っていただけると嬉しいです。

