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つくる人つくる想い

長野県松本市でグレインフリーのお菓子を作る【KILIG】

美しい山々に囲まれた松本市、グレインフリーお菓子工房KILIGさんを訪ねました

真冬の寒さが迫る12月の初旬、長野県松本市のKILIGの高沢さんを訪ねました。 今の工房はご自宅兼用でご家族がいるため、近くのカフェでお会いすることに。 KILIGさんは、2021年の5月末にシェアキッチンが火事になり、工房を失ってしまったのですが、この度めでたく工房を再建してお菓子作りを再開! そのタイミングで伺うことができました。 KILIGさんの強さやポジティブはすごいです! この記事を読んで、KILIGさんの魅力を知り商品をより楽しんでいただければ幸いです。 いただいたお菓子の写真ともにKILIGさんについてご紹介します。

とてもパワフルで前向きな高沢さん!

KILIGの高沢さんはいつも明るくてとても気さくな方です。 たまに電話でお話しをすることがあり、いつも話が弾んでいつかお会いしてみたい!と思っていました。

高沢さんは生まれは木曽路で、20代の頃に横浜でお花屋さんでフワラーコーディネーターをしていました。 31歳には長野に帰り、やってみたかった事務職の仕事を始めて職場内結婚! 今はお子さん二人のお母さんをしながらお菓子作りをしています。 30代後半に結婚や出産をしたので下のお子さんは小学生。 私は最初お子さんが手を離れたからできているお菓子作りなのかなと思っていましたが、まだお子さんがいるからこそのパワフルさなのかもと感じました。 実は旦那さんは同じ職場だった年下の方で、高沢さんが魅力的だから素敵なご家族に恵まれているんだなと思います! 高沢さんは話していると本当に楽しくて元気をもらえる人です。 一年で季節の味のケーキブレッドなどけっこう新商品も多く、高沢さんパワフルさが伺えます。 今回お会いできてとても嬉しかったです。お忙しい中ありがとうございました!

グレインフリーのお菓子作りを始めたきっかけ

KILIGさんは、少しでも罪悪感なく甘いものを食べられるようにというコンセプトで始まったお菓子工房です。 なぜそう考えたのかについて、今回直接じっくりお話を伺ってみました!

高沢さんは結婚して仕事をやめ、お子さんが生まれてから新たにパンの訪問販売を始めました。 パンを買い取って自分の車で訪問販売する仕事だったそうで、子供を連れていてもOKだったからです。 取り扱っていたパンというのが、バターたっぷりの甘いパンでした。 商品を説明するためにも自分でも食べることが多く、売れ残りも食べていました。 とてもおいしいパンだったそうですが、2年間パンを食べ続けているとどんどん太って体も不調に感じてきたそう。 また、ルート営業なのですが、訪問先のお客さんの中でもダイエットを始めるからと食べるのをやめたり、体調不良でパン食のドクターストップがかかったりする人も見てきたそうです。 自分自身の体調とお客さんの話も聞いていると、もしやこれはパンを食べるのがよくないのではないか?と思うように。 そして、高沢さんはパンの訪問販売をやめてダイエットのためにジムに通い始めたのでした!

KILIG出店の時、KILIGができたのはジムに通っていてプロテインバーが看板商品だったとは聞いていたのですが、ジム通いの理由がこの時に初めてわかりました! 高沢さんはジム大好きな健康人間だからパワフルなんだと思っていたのですが、体調不良を治すため兼ダイエットでジムを始めていたのです。 パーソナルトレーナーがついてしっかり指導するタイプのジムだったらしく、食事指導などもありとてもきつかったそうです。 甘いものはだめ、タンパク質をとるようにという指導で、甘いものを控えてプロテインを取るようにしていたのですが、、プロテインがとにかくまずい!(だそうです笑)

タンパク質が大事だからと言われたものの、もともと食が細いこともあり普段の食事からだけでは充分な量のタンパク質の摂取は無理! じゃあジムで見かけたマッチョマンが飲んでるプロテインはどうなの?? と思ったのがプロテインバーの始まりだそう。笑

プロテインバーも最初から自作したわけではなく、市販品も購入していたそうです。 でも市販品はとにかく甘い! その上、意外に添加物など色々なものが入っていることも気になり始め、、 プロテインをとりたくても味が苦手で、どうにか工夫しておいしく食べられないかと作ったのがプロテインバーでした。 これが今から4年前(2017年)、後のKILI G看板商品となる誕生です! (お店は2019年5月にオープンしています)

なぜ「グレインフリーなのか」

ジムに通い始め、「ダイエットや健康には筋トレ以上に食事が大切」ということを知り少しずついろんなことを勉強していった高沢さん。 ここは直接高沢さんからの言葉をどうぞ。

なぜ太るのか? 栄養のこと、食物のこと、安心や安全って何だろう? そして自分には何が合っているんだろう??

その中で出会ったキーワードが「糖質」です。 適切に糖質量をコントロールしながら高タンパク、質の良い脂質を摂る。 そうブームになった『糖質制限』です。

糖質(砂糖、米、小麦、大豆、とうもろこし、)などの高糖質な食物を減らし高タンパク(プロテインや卵)と質の良い脂質(ナッツやココナッツオイルなど)を増やす。コレ基本なんですよ。

さっそく色々と試行錯誤しながらガンバって成果は出てきましたよ〜 体調も良くなり気分も軽い♪ でも私にとって一番継続が難しかったのが甘いお菓子やパンを我慢することでした。 もともとパン好きが高じてパンの販売を始めたくらいですから ダメ!ダメ!と思えば思うほど食べたくなる!そしてちょっと食べただけでも罪悪感で悲しくなる、、 で考えたのがプロテインバーの制作延長線上で太りにくい食材を使って罪悪感の少ないオヤツを作ろう♪ と繋がるワケです。

文章からも高沢さんのお茶目さやパワフルさを感じられますよね! こうしてKILIGのプロテインバーが生まれたのでした。

小さい時からお菓子作りは好きだったけど、まさか仕事になるとは!

はまると一直線な高沢さん、プロテインバーを作ってからは他にもいろいろな商品を生み出します。 小さい時からお菓子作りは好きだったそう。 当時は珍しかったガスオーブンをご両親にねだって買ってもらったことがあり、そういった楽しかった体験が今に生きているのですね。 でも、小さい時はお菓子作りが好きでも、お菓子屋さんになりたいとか職業としての興味はなかったそうです。 お子さんにもお菓子は必ずこだわりのお菓子を作る!という気もなく、ただただ楽しくてお菓子を作っているのだそう。 楽しいという思いがあるからこそいろいろな新商品が生まれるのですね。

お菓子を作り始めた当時、高沢さんは子育てしながらパートで働く普通の主婦です。 自分のおやつ用に作り始めた糖質OFFスイーツを友人や知人にプレゼントすることはあってもまさかお店を出すなど夢のまた夢の話だったそう。 ところが、3月ある春の日、何気に地元新聞の情報誌に載っていた記事を見つけてしまったのです!! 『シェアキッチン希望者募集!あなたもお店始めてみませんか?』みたいな(笑) その瞬間、これだ!→とにかく聞いてみよう→やりたい→出来るかも→とりあえずやってみよう! ということで、会社員の夫は筋トレと糖質OFFスイーツ作りにハマる妻の突然の起業宣言に驚きと呆れを隠せなかったそうですが、猪突猛進な年上妻には何を言っても無駄だと悟ったのだとか。笑 そして何の心構えも準備も無く突然のスタートを切ったのです!

シェアキッチンで始めた小さなお菓子工房

KILIGさんはご自身の工房ではなく、週に2回2日ずつ利用できるシェアキッチンを利用して始まりました。 シェアキッチンはオーナーさんのご自宅で、夜はバーを経営しています。 昼はベーグル店をしていたのですが閉店することとなり、ものづくりをする人を応援したいと、ハードルを下げてできるようにという心意気だそうです! 最初は新聞広告で募集をしていたそうで、最大では3店が利用していて、ワッフル屋さんがやめたことで最終的には2店に。 そして、火災によりシェアキッチンは閉じることとなってしまいました。。 KILIGさんは2019年の創業だったので、丸2年はお世話になっていた大切な工房でした。

軌道に乗ってきたところでシェアキッチンが火事で全焼…

2021年5月末、なんとシェアキッチンの隣から火の手が上がり、シェアキッチンの建物は全焼してしまいました。 クリーニング工場でボイラーからの出火と思われるようですが、保証などを受けるのは難しいそうで本当に大変だったと思います。 シェアキッチンでの営業が順調で、6月1日で3周年オープン記念たった直前の出来事でした。。 長野でのイベントやたべくらとの出店などでファンも増え、軌道に乗ってきたところでの火災… 私たちたべくらスタッフもシェアキッチン全焼で休業というお知らせを受けて衝撃を受けました。 オーナーさんは自宅も兼ねているのでがっくりと肩を落としていたそうですが、申し訳ないけれどもシェアキッチンはもう再開できないと伝えてくれたそうです。 オーナーさんもポジティブな方なのでまたどこかでお店を再開するだろうとのこと。 やはりパワフルな人同士が繋がっていくのですね。 オーナーさんにもまた頑張って欲しいと陰ながらお祈りしております。

「やめる選択肢は思いつかなかった」

建物全焼でオーナーさんが再建はしないということになってしまい本当になくなってしまったシェアキッチン。 もう1店舗入っていたパン屋さんは廃業を決めたそうです。 シェアキッチンだからこそ続けられていたということもありますよね。 他のシェアキッチンを見つけるのも容易ではないですし、小さなお店が自分だけの工房を持つのはけっこうハードルが高いです。 そんな絶望的な状況の中でも、高沢さんの頭の中にはお店をやめるという選択肢はなかったそう! この言葉には驚きました。 諦めるという選択肢がそもそも思いついていなかったとは! さすが高沢さん!本当にエネルギッシュな人で尊敬します。

お店を再開できたのは高沢さんの気力はもちろん、新たな工房を作るにあたって、初期投資も少なくできたので再開もできるという経営判断にもあります。 シェアキッチンの冷蔵庫やオーブンなどの機器も消失してしまいましたが、高沢さんの作るお菓子はそういう機器的なものも元手が少なく済みました。 また、販売方法をイベントやたべくらという通販に特化することで、対面販売できる店舗は作りませんでした。 シェアキッチンやっていた対面販売を諦め、お菓子作りに専念するという決断も再開できた理由の一つです。 グレインフリーというあまり認知度が少ないお菓子のため、逆に小さく営業していたこともよかったですねとおっしゃっていました。

自宅を引っ越して新たに工房を構えてお菓子作り再開!

再開しか考えずに動いていた高沢さん。 最初は賃貸で工房を求めて何軒も不動産屋さんを回ったそうですが、4ヶ月間探してもなかなか良い物件を見つけるこができず… そこで、考えを変え、自宅ごと引っ越してリフォームOKで工房を作ることができる賃貸物件を見つけたのでした! いずれはご主人の故郷である小布施に帰る予定のため賃貸が条件だったそうです。 原状回復は条件のようですが、改装しても良い賃貸が見つかるのはすごいですよね。 そんなこんなで、物件探しは本当にいろいろ見て苦労したそうです。 物件が見つかってからはあっという間に工房を改装し、11月下旬にたべくらでも再オープンすることができました!

被災後、お友達ショップさんの手助けでイベント出店

シェアキッチン消失の一週間後にはイベント出店を控えていたそうです。 イベント出店のお友達のショップさんがキッチンを貸すなどの支援があり、予定通りイベントに出店! 作れるものはすごく限られていたということですが、それでもイベントに出店するパワフルさ。 衝撃的なことの後ですごいエネルギーです!

ちなみに復興商品として作ったのは、松本の湧水で作ったわらび餅。 なんとかできるものはないかとアイディアを捻り出した面白商品です。 主原料が水です!面白いですよね。 私も試食で頂いたのですが、プルプルモチモチでおいしかったです。 たべくらでは販売していませんが、イベントでは購入することもできるかも!?

マフィンやグラノーラクッキーなど新商品のサンプルをいただきました!

なんと、今回の訪問のためにたくさんのお菓子をご用意いただきました! 今回試食したお菓子はグレインフリーではなくグルテンフリーの新たなお菓子です。 グレインフリーは穀物全般を除去するので厳密にはオートミールもだめになります。 今後の商品の展開としてグレインフリー限定にぜず、季節の素材や栄養価の高い食材なども取り入れたヘルシーなお菓子の幅を広げていければな〜と考えているとのこと。

ちなみにオートミールは穀物ですがGI値という太りやすいか??を見る指標の数値が低くミネラルが多く今人気急上昇中だそう♪ ヘルシーな素材で人気のオートミールを使ったお菓子を新商品としてたべくらでも販売していただけることになりました! 高沢さんのお菓子はご自身が食べておいしいと思うものだからすごくおいしいです。 イベントでも人気なお菓子なので、ぜひたべくらでお家にいながらゲットしてください!

KILIGさんの商品をいろんな人に食べてもらいたく、一部はお土産として渡してしまったので私が食べた分の感想を記しておきます。

プロテインバー

KILIG誕生のきっかけでもある看板商品のプロテインバー! プロテインがまずいなんてとても思えないおいしいお菓子でした! スニッカーみたいな感じですよ〜と言われて食べてみると確かに、キャラメルみたいな食感の中にザクザクナッツが入っています。 コーヒー味というのもあっているなあと思いました。 小腹が空いた時にさっと食べられるように、どんな形で販売するのか悩み中だったので、写真は参考まで、本物の商品をぜひお楽しみください!

シナモン味のドーナツ

オートミール、アーモンドパウダー、おからパウダー、米粉ブレンド生地でできたドーナツです。 シナモンが効いていて良い香りがしておいしい! ドーナツなので食べやすく、おやつにも軽食にもなりますね。 オートミールを使った生地はしっかりお腹にたまるので朝食にすると元気が出そう。

レモンクリームマフィン

オートミールがメイン材料のマフィンです。 レモンの良い香りが食欲をそそります。 本当に良い香りで、酸っぱくないのですが酸味あるフレッシュなレモン味を食べているよう。 KILIGさんらしく甘味は控えめです。 なんでこんなに香りが良いのか聞いてみると、レモンカードを使っているからだそうです。 レモンカードとは、クリームのようなジャムのようなとろとろのイギリス生まれのおやつ。 メイヤーレモンの皮ごと使うので香り高いです。

グラノーラのクッキー(フラップジャック)

甘さ控えめザクザクとしたクッキーです。 グラノーラの材料もとても香ばしく、ほろ苦い甘さでとても食べやすい! 朝食にちょこっと食べるのも良いですね。 サクッと割ってしまって置けるので、小腹が空いた時に軽く補給にも。

これからもKILIGさんが作るパワフルなグレインフリーのお菓子をお楽しみに!

私はKILIGさんに出会うまでグレインフリーのお菓子は食べたことがなかったのですが、食べてびっくり! 小麦っぽいのにこれは小麦でできていないんですよね。 今までグレインフリーを知らなかった私のような凡人にとっては驚きの体験になると思います。 小麦じゃないのにまるで小麦のスポンジのような食感は本当に面白い感覚です。 KILIGさんは季節の素材を使ったお菓子や新商品開発もけっこう多いショップさんです。 ちょこちょこショップをチェックしていれば新たな発見があるかも!? 高沢さんは、これからもおいしくて面白いお菓子をどんどん作ってくれると思います。 新たな工房を構えて再出発するKILIGさん、たべくらではこれからもを応援していきます!


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