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健康のヒント

冷えの原因は食べすぎ?体を冷やす食べ方を見直そう

よく食べられているし元気なはずだけど、なぜか冷えやすい。 特に季節の変わり目には、手足の冷えだけでなく、咳や鼻水といった不調が出やすい。 そのような方は、「食べ方」や「食べる量」が知らず知らずのうちに体を冷やしているかもしれません。 冷えは体質だけの問題でなく、日々の食事のリズムや選び方によっても大きく左右されます。

ただし、冷えの原因は人によって異なり、体質や生活習慣の影響も大きいもの。 この記事ではとくに「食べすぎによる冷え」に焦点を当て、今日から取り入れられるシンプルな温活法をお伝えします。

💡こんな人におすすめ!

  • 手足が冷えやすく、朝から体が重い
  • 食後に眠さやだるさを感じることがある
  • ダイエットしてもなかなか代謝が上がらない
  • ついつい食べ過ぎてしまい、あとで後悔することが多い

【結論】食べ過ぎは冷えの原因です

食べ過ぎると、消化のために血液が胃腸に集中し、体の末端まで十分に行き渡らなくなります。その結果、手足などの末端まで十分に血液が巡らず、体の内側から冷えを感じやすくなります。

食べ過ぎによって体の血流が偏る流れは次の通りです。

流れ 体の状態
1. 食べ過ぎる 胃腸が急激に働き始める
2. 胃腸に血液が集中 消化を優先する状態になる
3. 末端の血流が不足 手足が冷えやすくなる
4. 体温のバランスが崩れる だるさ、むくみ、代謝低下につながる

たとえば、食後に「急に眠くなる」、「手足が冷たくなる」と感じた経験はありませんか? これは、胃腸が消化に集中するために血液が集まり、体の末端への巡りが一時的に減っているサインです。 つまり、「お腹いっぱい食べること」は一時的な満足でも、体の巡りを悪くして冷えを強める原因になるのです。

とくに夜の過食は体温低下・代謝低下を招く

夜は副交感神経が優位になり、体が休息モードに入ります。 そのタイミングで胃腸に負担をかけると、消化活動にエネルギーが使われ、本来は「回復」や「代謝」に使うはずのエネルギーが後回しになってしまいます。

たとえば、寝る直前に食事をとると、胃が働き続けて体が十分に休まらず、翌朝に「体が重い」「手足が冷たい」「むくみが取れにくい」といった不調を感じやすくなります。

夜はなるべく軽い食事にし、就寝2〜3時間前までに食べ終わることが、冷えや代謝低下を防ぐためのポイントです。

食べ過ぎが冷えを招く2つの原因

食べ過ぎが冷えを招く理由は大きく分けて2つあります。 - 生理的要因(体の仕組みによるもの) - 心理的要因(心のはたらきや習慣によるもの) この章ではそれぞれについて、くわしく見ていきます。

原因のタイプ 主な影響 体への影響
生理的な要因
(体の仕組みによるもの)
・ホルモンバランスの乱れ
・低血糖
・胃腸機能の低下など
体の機能が低下することで血流が滞り、結果的に冷えにつながる
心理的な要因
(心のはたらきや習慣によるもの)
・ストレス
・ながら食べによる過食
心の緊張状態が続き交感神経が優位になると、血管が収縮して冷えにつながる

食べすぎ対策で胃腸をいたわる方法

以下のような対策を意識することで、胃腸への負担を減らし、冷えにくい体をつくることができます。

  • ゆっくり噛んで満腹中枢を刺激する
  • 食事時間を一定にしてリズムを整える
  • 温かい汁物で満足感を高める

食べ方を少し変えるだけで、「体が楽になった」と感じる方も多いので、無理なく始められるのが特徴です。

ゆっくり噛んで満腹中枢を刺激する

ゆっくり噛むことで、脳の「満腹中枢」が正しく働くサポートになり、自然に食べる量を調整しやすくなります。 食べ始めてから満腹中枢が働くまで、約15〜20分かかるといわれています。 早食いをすると、この信号が脳に届く前に食べすぎてしまい、胃腸に負担がかかりやすくなります。

💡無理なく続けるコツ!

  • 一口ごとに箸をおく
  • よく噛む食材を積極的に食べる(根菜・きのこ類など)
  • 飲み物で流しこまず、口の中でよく噛んで味わう

ゆっくり噛むことは「食べすぎ対策」だけでなく、胃腸の働きを助けて消化をスムーズにし、体を内側から温めることにもつながります。

食事時間を一定にしてリズムを整える

食事の時間が日によってバラバラになると、胃腸がリズムをつかみにくくなり、「いつ消化を始めたらいいのか?」と体が迷ってしまいます。

その結果、消化に負担がかかり、体を温めにくくなることがあります。 たとえば、朝ごはんを抜いて昼にドカ食いをしたり、夜だけ遅く食べたりすると、食後に強い眠気やだるさを感じることがありますよね。 これは、胃腸が急にがんばり始めたサインで、体の巡りが一時的に乱れているということです。

朝・昼・夜の食事時間をなるべく一定にすることは、「今からエネルギーを作る時間だよ」という合図を送ることであり、血流の偏りを防ぎながら、冷えにくい体をつくることにつながります。

温かい汁物で満足感を高める

温かい汁ものは胃腸の動きを穏やかにサポートし、少量でも満足感を得やすくするはたらきがあります。また、血流の巡りを助けるため、体の内側から冷えを和らげるサポートにもつながります。

たとえば、食事の最初にお味噌汁やスープを飲むと、体がほっとして力が抜け、「落ち着いて食べよう」という気持ちになりますよね。 冷たい飲み物や生野菜だけの食事とは違い、体が温まることで自然と満腹感が高まりやすくなります。

一日三食のうち、どこか一食でも温かい汁物を取り入れるだけで、胃腸への負担をやわらげながら、冷えにくい食事のリズムへと整えることができます。

冷えを防ぐための食べ方

冷えを感じやすい体質は、日々の食事内容を少し意識するだけで、冷えにくい状態を目指すことができます。 特に「温め効果のある食材を取り入れること」と「一日三食をバランスよくとること」は、体の巡りをサポートし、心地よい体の温かさにつながっていきます。

温め効果のある食材を取り入れる

冷えが気になるときは、体の内側からじんわり温めてくれる食材を選ぶことが大切です。 毎日の食事を少し見直すだけでも、「なんとなく冷える」という状態から、体のめぐりが整いやすい状態へと変えていくことができますよ。

冷えやすい人は、このような食べ物をとる機会が多くなっている傾向にあります。

  • パンなどの小麦製品
  • 冷たい飲み物
  • 砂糖が多いお菓子
  • カフェインを含む飲み物

温かい食材や調理法を意識することで、食後に体がぽかぽかしやすくなると感じる方が多く、日本の食文化で古くから親しまれている以下のような食材は、「体をいたわりたい」「冷えをやわらげたい」と考える人に選ばれています。

特にお米は、食べたあとに体にエネルギーをじんわり届けてくれる食材で、農林水産省でも「主食として体を支える存在」として紹介されています。

温め食材の比較表(冷えやすい人に取り入れたい食品の特徴)

以下の表では、体を温めるとされる食材の特徴と、日常生活で取り入れやすい食べ方をまとめています。自分の体質や食生活に合わせて、続けやすいものから選んでみましょう。

食材カテゴリ 特徴・体への働き 食べ方の例
香味野菜
(しょうが、ねぎ、にんにく)
体が温まりやすいと感じる人が多く、食事の満足感を高めやすい 味噌汁に入れる・炒め物・薬味として添える
根菜類
(れんこん、ごぼう、かぼちゃ)
噛む回数が増え、体の内側がじんわり温まるといわれている 煮物・蒸し料理・スープ
発酵食品
(味噌、納豆、漬物)
日本の伝統食として胃腸にやさしく、体を整えたい時に取り入れられている 味噌汁・納豆ご飯・漬物の副菜
お米 エネルギーを持続的に届け、温かい食事の中心として親しまれている 梅干しおにぎり・玄米ごはん

「朝は忙しいから食べない」「食べないほうが体が軽い気がする」からと思って朝食を抜いてしまう方も多いのではないでしょうか。結論をお伝えすると、朝食をとらない習慣は、冷えを感じやすくなる原因の一つです。

朝に食べ物が入ることで胃腸がゆるやかに動きはじめ、体は熱を生み出す準備をスタートします。一方で何も食べないままだと、体がエネルギーを作れず、血流が滞りやすくなるため、手足の冷えやだるさにつながることがあります。

たとえば、こんな経験はありませんか?

  • 午前中ずっと体が冷えてつらい
  • 体が温まらずやる気が出ない
  • 昼食をとったあとに急に体がポカポカして眠くなる

これは、体が「ようやくエネルギーを得て動き出した」サインです。裏を返せば、朝に少しでも栄養と温かさを取り入れることで、冷えを予防できる可能性があるということ。

朝食は「お腹を満たすため」だけでなく、体を目覚めさせ、めぐりを整えるスイッチの役割を持っています。味噌汁・おにぎり・おかゆなど、少量でも温かいものを取り入れるだけで、体の内側からじんわり温まり、巡りがスムーズになりますよ。

季節と体に合わせた温活

季節によって体の冷え方は変化します。 冬は体の芯が冷えやすく、秋は気温の変化によって自律神経が乱れやすくなるなど、原因も対策も季節によって異なります。 ここでは秋と冬に分けて、それぞれに合った食材の選び方と食べ方を紹介します。 自分の体に合った方法を取り入れることで、無理なく冷えにくい体を目指せますよ。

秋:だんだん冷えてくる気温変化に対応する食材選び

秋の冷え対策には、生姜を日常に取り入れるのが手軽で続けやすい方法です。 朝晩の気温差で体が冷えやすくなるこの時期こそ、「生姜温」を始める良いタイミング。 生姜は昔から体を温める食材として親しまれており、特に秋は、夏の冷房や冷たい食べ物の影響で内臓の冷えが蓄積しやすくなります。 今のうちから少しずつ取り入れることで、冬に備えた体づくりにつながりますよ。

生姜の取り入れ方と、体で感じやすい変化の比較表

生姜の取り入れ方 期待できる体の変化
朝いちの白湯に生姜を入れる 朝のめぐりを整えやすい
お味噌汁やスープに加える 食事全体が温かく感じられる
炒めものや生姜焼きなどの料理に使う 毎日の食事で無理なく取り入れられる

秋は生姜が旬の季節ですが、生の生姜だけでなく、パウダータイプなら一年を通して使えるうえ、また手軽に続けられるのも魅力です。

💡 おすすめポイント
生姜を皮ごと乾燥させて粉末にしているため、生姜の風味やめぐりを意識したい方にぴったり。 夏に冷えた胃腸をやさしく整えながら、冬に備える体づくりに。

冬:体を芯から温める

冬は気温が下がり、体の内側から冷えを感じやすくなる季節です。そんなときにおすすめなのが、昔から親しまれてきた伝統的な飲み物「梅醤番茶(うめしょうばんちゃ)」です。

梅干し・生姜・本醸造の醤油・番茶を合わせた伝統的な飲み物で、体を温めたいときの一杯として取り入れられてきました。梅醤番茶は素材を組み合わせることでじんわりとした温かさを感じやすく、毎日の食生活に無理なく取り入れやすいのが特長です。

    💡本来は「三年番茶」を使うのが理想とされています。 三年番茶は茶葉や茎を3年熟成させてから焙煎したもので、カフェインが少なく、体を冷やしにくいお茶です。ご家庭にある番茶でも気軽に始められます。

寝起きに梅醤番茶を飲むと、体の内側が温まり、一日のスタートを心地よく迎えられます。夜に取り入れるときは、食事の締めとして、また心と体をゆるめる一杯として選ばれています。

作り方はとてもシンプルで以下の素材を湯呑みに入れて番茶を注ぐだけです。

  • 梅干し(熟成された昔からの製法で作られたもの)1個
  • 醤油(本醸造)少量
  • 生姜(すりおろし、または生姜パウダー)
  • 番茶(本来は三年番茶が理想ですが、手元にある番茶でもかまいません)

分量の決まりはなく、お好みの味になるように調節してください。

忙しい日でもすぐに作れるので、毎日の温活習慣として続けやすいのが魅力です。 たべるとくらすでは、無添加の梅干しや本醸造醤油など、梅醤番茶づくりに使える素材が揃っています。素材そのものの持ち味を活かしながら、シンプルであたたかい一杯が作れます。

農薬や肥料を使わず育てた梅をじっくり熟成させており、梅醤番茶に適したまろやかな酸味と深い風味があります。

生姜を皮ごと乾燥させたパウダータイプで、飲み物や汁物に溶けやすく、手軽に温活を続けたい方に選ばれています。寒さでこわばった体の中心をじんわり温め、冷えによる不調を防ぎたいときに。

木桶で熟成させた本醸造醤油。素材そのものの味を大切にしたい方に向いており、梅醤番茶の味を引き立てます。

これらの素材を合わせることで、体をやさしく温める梅醤番茶を手軽に作ることができます。

よくある質問(FAQ)

食べすぎた翌日にお腹が冷たくなるのはなぜ?

食べすぎによって胃腸に負担がかかり、体の中心であるお腹のめぐりが滞りやすくなり、冷えを感じることがあります。とくに、冷たいもの・甘いもの・脂っこい食事を多くとった翌日は、お腹が冷えやすくなることがあります。

対策としては、温かい飲み物や生姜・梅干しなど、体を内側から整える食材を取り入れ、胃腸を休ませることが大切です。

温かい飲み物でも砂糖が多いと冷える?

温かい飲み物でも、砂糖が多く含まれていると体を冷やす原因となることがあります。 砂糖は摂りすぎると、体の熱を生み出すリズムが乱れやすくなり、巡りが滞る可能性があります。

体を温めたいときは、甘味を控えめにし、生姜・梅などの素材を活かしたシンプルな飲み方がおすすめです。

まとめ

冷えは体質の問題だけではなく、食べ過ぎや食べ方の習慣によっても引き起こされることがあり、胃腸に負担のかかる食事や、冷たいもの・甘いものを続けてしまうと、体の中心が冷えやすくなることがあります。

「何を食べるか」だけでなく、「どう食べるか」を意識することが、冷え対策の第一歩です。

季節に合った食材をやさしく取り入れながら、体の声に耳を傾けて、内側から温かさを育てる日々につながります。みなさんも、できることから始めてみませんか?


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